こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
毎年年末になると年末調整の書類を書いて提出すると、確定申告のような面倒な手続きをする必要はなくなります。
しかし、転職をすると年末調整ができないという人もいます。
今回は、転職後に年末調整ができないのは本当なのかという疑問に答えていきましょう。
■転職後確定申告は必須?
基本的に、会社員やサラリーマンは年末調整で所得税の清算を行います。
多くの場合、年末調整で所得税の納税は完結します。
したがって、確定申告はしなくても良いケースがほとんどです。
1年の途中で転職をすると、前職の年末調整が済まされていない状態になり、所得税の清算ができていないことになります。
支払い過ぎた税金が還付される人であれば、確定申告をする必要が出てくるのです。
ただし、1年の中で退職と再就職をした場合は、源泉徴収票を前職の職場から発行してもらえるため年末調整を転職先でしてもらえます。
源泉徴収票はできるだけ早く転職先に提出する必要はありますが、確定申告をせずに済むメリットは大きいため、かならず提出するようにしましょう。
給与所得以外の収入がなければ、転職再起の年末調整でその年の所得税は納付完了となります。
■自分で確定申告しなければいけない時とは?
転職をしても年末調整が出来ず、自分自身で確定申告をしなければいけないケースもあります。
一体どのような時に、確定申告をしなければいけないのでしょうか。
・個人事業主やフリーランスの人が会社員になった時
個人事業主やフリーランスの人が会社員になった時は、確定申告が必要不可欠です。
個人事業主の場合は就職前に事業所得を得ていたことになりますが、会社では給与所得を得ることになります。
そのような場合は、事業を行っていた期間の決算書と就職先から発行される源泉徴収票をチェックし、事業所得と給与所得を確定申告書上で合算して申告しなければいけません。
・前職からもらった源泉徴収票の提出が間に合わなかった
前職からもらった源泉徴収票の提出が間に合わなかった時も確定申告が必要となります。
会社が行っている年末調整は、全ての従業員に対して実施されます。
そのために、書類の提出期限が設けられているのです。
提出期限に間に合わなかった場合、前職分の年末調整はできなくなってしまいます。
前職分の年末調整ができなかった人は、遅れて手に入った前職の源泉徴収票と現職の源泉徴収票を合わせて自分自身で確定申告をしなければいけなくなります。
・退職してから同じ年のうちに再就職しなかった時
退職して同じ年に再就職しなかった人も確定申告をしなければいけません。
なぜなら、確定申告をしないとその年の税金を清算できないからです。
12月25日に退職した場合、1月の給与で年末調整ができなくなります。
つまり、退職した時にもらう源泉徴収票は年末調整が行われていないものとなるのです。
その源泉徴収票を翌年の1月5日に再就職した会社に提出したとしても、昨年分までの年末調整はしてもらえません。
税金の清算をきちんとするために、退職してから同じ年のうちに再就職しなかった時は確定申告を必ず行うようにしましょう。
■転職以外で会社員が確定申告する場合
転職以外にも、会社員が確定申告をしなければいけない場合があります。
続いては、どのような時に確定申告が必要になるのか見ていきましょう。
・副収入が20万円以上ある人
副収入が20万円以上ある人は、確定申告が必要不可欠です。
アフィリエイトやFXなどで20万円以上副収入があると、雑所得として確定申告をする必要が出てくるのです。
雑所得は、収入から経費を差し引いた金額になります。
そのため、経費がどのくらいかかったか、所得はいくらになったのかをしっかりと確認しなければいけません。
経費には、仕入れの金額や商品の送料、調査のために買った書籍代などが含まれます。
確定申告の時に、申告書第二票「住民税に関する事項」にある「自分で納付」に○を付ければ、会社にバレてしまうこともありません。
・2ヶ所以上から給与所得を得ている人
2ヶ所以上から給与所得を得ている人も確定申告の対象になります。
2ヶ所以上から給与所得を得ている場合、それぞれの会社から源泉徴収や年末調整をしてもらっても、正しい納税額を計算できません。
そのため、それぞれの会社から源泉徴収票をもらい、給与所得を自分自身で計算し直さなければいけません。
しかし、本業として働いている会社以外の所得、退職所得以外の所得が20万円以下の場合は、確定申告が不要です。
・土地や建物を売却した人
土地や建物を売却した人も確定申告の対象となります。
土地や建物を売却して利益が出ると、譲渡所得としての税金がかかるため、確定申告が必要になるのです。
不動産の譲渡所得は、譲渡した年の1月1日時点でどのくらいの期間不動産を所有していたかによって税率が異なるので注意が必要です。
・贈与を受け取った人
親などから110万円以上の贈与をうけとったひとは、贈与税の申告をする必要があります。
ただし、住宅の購入費として受け取った場合は「住宅取得等資金贈与の非課税の特例」の利用で贈与税がかからなくなります。
基礎控除分の100万円と限度額700万円を足した810万円までが非課税になるのです。
また、省エネ等住宅を建てた人は、1,310万円までが非課税となります。
■ケースに応じた対応を
転職後の年末調整は、状況に応じてできる場合とそうでない場合があります。
あなた自身がどちらに当てはまるのかしっかりと把握しておかなければいけません。
個人事業主やフリーランスの人が会社員になった人、前職からもらった源泉徴収票の提出が間に合わなかった人、退職してから同じ年のうちに再就職しなかった人は会社員であっても確定申告が必要です。
また、副収入が20万円以上ある人や2ヶ所以上から給与所得を得ている人、土地や建物を売却した人、贈与を受け取った人なども、確定申告が必要不可欠となります。
確定申告をしなかった場合、無申告加算税や延滞税が発生する可能性があります。
そうならないためにも、確定申告が必要なのか、年末調整は本当にできないのかといった点を確認しておきましょう。
やるべきことができれば、自分自身の首を絞めることもなくなり、納税に関する不安も払拭できます。
確定申告をしなくても良いタイミングで転職を考えているなら、ヴェルサスまでご相談ください。
それぞれの状況に合わせた提案やアドバイスをさせていただきます。