こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
日本では世代による呼称があります。
有名なのは1960年代生まれの「バブル世代」、1970年代生まれの「就職氷河期世代」あたりになってきます。
そして今回取り上げる「ゆとり世代」とは、1987~2004年まで実施された、ゆとり教育を受けた人たちを指します。
年齢で表すと10代後半から30代前半までと幅広いことがわかりますが、このゆとり世代である30代前後の若者たちの間で転職が急増しているといいます。
ゆとり世代はなぜ転職を繰り返すのでしょうか?
今回はゆとり世代について、その特徴や転職を繰り返す理由、世代による考え方の違いなどを解説していきます。
■そもそもゆとり世代ってどんな特徴があるの?
ゆとり世代とは、いわゆる「ゆとり教育」を受けた世代のことを指します。
文部科学省が「ゆとりと充実」をコンセプトに学習指導要領を改定した結果、完全週5日制・学習内容3割減というゆとり教育が出来上がりました。
さらに、「人と比べずに、オンリーワンを目指す」といった個性を尊重する考え方にシフトしたため、学力低下だけでなく、競争意識や協調性が低下したといわれています。
では、そんなゆとり世代にはどんな特徴があるのでしょうか?
○効率性を重視し、ストレスに弱い
子どもの頃からインターネットが身近にあったゆとり世代は、効率性の良さを重視する傾向が高いです。
「感覚をつかむまでコツコツ続ける」「勉強だと思って人に教わる」といった考えよりも、ネットで検索する、動画を見て覚えるといった方法を選びがちです。
自己解決を好むのには、「人に叱られたくない」「ミスをしたと知られたくない」といった感情も含まれています。
ゆとり世代は学校や親から叱られる環境になかったため、叱られるという状況に慣れておらず、ストレスに弱いといわれています。
ミスを指摘されただけで会社を辞めてしまうといったことも珍しくありません。
○競争心が低く、プライベートを優先させる
オンリーワンや個性を尊重されて育ったゆとり世代は競争心が低い傾向にあります。
そのため、ノルマの達成やチームでの努力目標など、そもそもの仕組みが理解できないと感じる人も少なくありません。
また、個性や自分を大切にする考えが浸透しているので、職場の付き合いよりもプライベートを優先する気持ちが強く出やすいです。
○物事に対する好き嫌いが激しい
ゆとり教育には「自主性を尊重し、好きなことや得意なことを伸ばす」という方針を取っていたため、ゆとり世代は物事の好き嫌いがはっきりしている傾向があります。
嫌なことや苦手なものに対する知識は乏しいものの、好きなことや得意なことについては時間やお金をかけるといった特徴が出やすいです。
■ゆとり世代はなぜ転職を繰り返すの?
総務省統計局が発表する労働力調査によると、転職市場におけるゆとり世代の割合は全体の1/4を占めるほどの大きさです。
ゆとり世代はなぜ、転職を繰り返すのでしょうか?
○情報収集能力が高い
今の職場に不満を感じていたとしても、他の職場や別の職種などについての情報がなければ自分の判断が正しいのか自信が持ちにくいものですが、インターネットが普及した環境で生まれ育ったゆとり世代は、幼いころから多くの情報に触れられる生活が当たり前でした。
そのため、他の世代に比べて自分の職場について客観的な情報を得たり、他の職場と比較したりといった情報収集能力が高い傾向にあります。
判断材料をそろえる能力が高いことが、ゆとり世代の転職が多い要因の一つになります。
○非正規雇用の増加
以前は就職というと正社員での雇用が一般的でした。
しかし、時代の流れとともに年功序列や終身雇用といった正社員制度は失われつつあり、契約社員などの非正規雇用が増加しています。
会社との関係が希薄になる非正規雇用ではどうしても転職が増えてしまいます。
労働市場の流動性は非正規雇用の増加と比例しており、ゆとり世代の転職増加に影響していることは間違いないでしょう。
○お金や立場への執着心が薄い
ゆとり世代は生まれた時から不景気だったため、他の世代に比べるとお金や立場への執着心が薄いといわれています。
家や車、ブランド品といったものだけでなく、恋愛などの人付き合いにも興味を示さない人が多いです。
一流企業に就職してキャリアを重ねて出世したい、お金を稼ぎたい、といった感覚はそもそも持ち合わせていないのかもしれません。
■世代でこんなにも違う、仕事や転職に対する価値観
ここまでゆとり世代にスポットを当ててきましたが、その他の世代ではどのような特徴があるのでしょうか?
○バブル世代(1965~1969年生まれ)
バブル景気に沸き、大企業からいくつもの内定をもらうことが当たり前だった時代に社会人となった世代です。
多くの企業が大量雇用を行っていたため、入社直後から出世争いがありました。
年功序列や終身雇用により、一社で定年まで勤めあげるという考え方が一般的でした。
バブル崩壊後は業績が落ち込み、雇用を控える企業が多かったため、後輩や部下に対する指導や指示の出し方を学べないまま立場が上がってしまったという特徴もあります。
○氷河期世代(1970~1982年生まれ)
バブル崩壊による経済悪化の影響を受けて就職が困難となった世代です。
希望する職種でなくても就職できればそれだけでありがたいといわれた時代でした。
そのため、キャリアアップへ対する意識が高く、転職によってスキルを身に付けていずれは大手企業で活躍したいと考える人が多い傾向にあります。
○プレッシャー世代(1983~1987年生まれ)
氷河期世代とゆとり世代の間にあるのがプレッシャー世代です。
とても短いので聞いたことがないという人もいるかもしれません。
プレッシャー世代とは、大震災や同時多発テロ、就職氷河期の名残など、常にプレッシャーを感じる幼少期を過ごした世代を指します。
忍耐力があり、前向きなあきらめといった姿勢が特徴で、安定志向が強い傾向があります。
■世代の特徴を知ることが大切
「あの人は“ゆとり”だから」など、若者を揶揄する時に使われがちな「ゆとり世代」という言葉ですが、時代の教育方針によってそうならざるを得なかった側面の強い世代です。
その強い個性は職場で浮いてしまうこともあります。
しかし、自分の興味が持てるものや得意なことには意欲的に取り組めるという特徴もあるので、転職先によっては活躍できます。
ヴェルサスでは幅広いジャンルの仕事を取り扱っているので、転職を検討している場合はお気軽にご相談ください。