こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
介護の仕事にはいくつもの資格がありますが、その中でも働きながら資格取得可能な介護職員初任者研修というものがあります。
介護職員初任者研修とは、どのような資格でしょうか?
介護職員初任者研修の内容や取得するメリットなども併せて解説していきます。
■介護職員初任者研修とは
介護職員初任者研修とは、介護の仕事では入門資格として扱われています。
従来の資格であるヘルパー2級に相当する介護資格ですが、従来の資格に比べて実技を多く取り入れているのが特徴です。
これまでのヘルパー2級はカリキュラム終了で資格取得となっていましたが、介護職員初任者研修では合格しなければ資格取得となりません。
また、今後のステップアップのためにも取得しておきたい資格となります。
介護職員初任者研修とヘルパー2級の資格内容の違いは、以下の3つのポイントです。
①研修内容
ヘルパー2級は訪問介護を重点的に学ぶ内容でしたが、介護職員初任者研修はさらに施設介護にも重点を置いています。
さらに受験科目に「認知症理解」が加わり、認知症ケアへの対応が求められるようになっています。
認知症に関しては高齢者の人口比率と共に増加傾向であるため、介護の現場で対応できる人材確保にも繋がります。
②受講時間
ヘルパー2級では自宅学習を58時間、スクーリングが42時間、実習が30時間の計130時間が受講時間となっていました。
介護職員初任者研修では同じ130時間の受講時間でも、自宅学習が40時間、スクーリングが90時間となり、介護演習の時間を増やしています。
③修了試験
ヘルパー2級は、全てのカリキュラム修了に伴って資格取得が可能でした。
しかし介護職員初任者研修では、カリキュラム修了後に修了試験が追加され、70点以上で合格しなければ資格取得ができないようになっています。
介護職員初任者研修のカリキュラムで学べる内容は、以下の通りです。
【科目と受講時間】
・障害の理解:3時間
・職務の理解:6時間
・介護の基本:6時間
・老化の理解:6時間
・認知症の理解:6時間
・介護におけるコミュニケーション技術:6時間
・介護における尊厳の保持、自立支援:9時間
・介護、福祉サービスの理解と医療との連携:9時間
・こころとからだの仕組みの生活技術:75時間
(基本知識の学習・・・12時間)
(生活支援技術の学習・・・53時間)
(生活支援技術演習・・・10時間)
・ふりかえり:4時間
計130時間は、このカリキュラムで学習できます。
■介護職員初任者研修の資格取得方法
介護職員初任者研修の資格を取得する方法は、学校で学ぶ方法と通信で学ぶ方法があります。
学校へ通う方法では直接カリキュラムが受講できて、最短で14日で修了できるところもあります。
一方の通信では一部の項目を自宅で学べますが、上限が40.5時間となっているため、残りの学習に関しては対面授業が必要です。
学校や受講期間によって費用が異なりますが、平均6万円~15万円程度となっています。
ハローワークで無料受講できる研修を紹介することもあるので、すぐにでも資格を取得したい人にはおすすめです。
また、一般教育訓練給付金制度や自治体での補助金制度などの利用で、資格取得に必要な費用を補助してもらえます。
一般教育訓練給付金制度は、雇用保険の被保険者もしくは雇用保険の被保険者資格喪失後次の受給開始まで1年以内、かつ前回教育訓練給付金受給した場合はその受講開始日前までに3年以上経過していることが条件で、対象となれば資格取得費用の20%で最大10万円まで補助されます。
■介護職員初任者研修のメリット
介護職員初任者研修は介護の仕事で活かせる資格となりますが、無資格でも働くことはできます。
そのため、介護職員初任者研修にメリットを感じない人もいると思います。
そこで介護職員初任者研修のメリットをご紹介します。
〇介護の現場で信頼される
介護職員初任者研修は介護の入門資格といわれていて、資格取得によってさらに介護に関して理解を深められます。
また資格があることで自分自身の自信にも繋がり、介護の現場で任される仕事内容も増えていきます。
介護の資格によっては専門学校や大学に通わなければ取得できないものもありますが、介護職員初任者研修なら無資格でも介護未経験でも取得でき、介護される側からも信頼される資格です。
〇働きながら取得できる
介護職員初任者研修は、介護の現場で働きながらでも取得できる資格です。
そのため、介護職に転職したことをきっかけに取得する人も多くいます。
資格取得によって知識も深められ、補助金制度の利用や自治体によっては補助も受けられるのがメリットです。
〇理念から学べるので接し方も分かる
介護は想像以上に考えながら接する仕事です。
利用者の個性を理解して尊重することが何よりも大切なことです。
そこで資格取得しておくと、人間の体の仕組みや老化によって起こる現象、基本的な医学知識などを学べるため、介護の理念からしっかりと習得できます。
〇介護職に就職しやすい
年々高齢化が進んでいる日本では、介護が必要な高齢者は増加傾向となっています。
2025年には団塊世代が75歳以上の後期高齢者となり、約250万人近い介護職員が必要になると予想されているのです。
しかし現在の介護職員数は180万人程度で、まだまだ不足している状態です。
今後介護職への需要が高まっていく中で、介護職員初任者研修の資格を取得しておくと、介護職に就職しやすいのは確実です。
〇資格手当がもらえる
介護の仕事でも、資格の有無で給料にも差がでてきます。
これは正社員に限らず、パートやアルバイトでも無資格者よりも資格者の方が、給料が高くなっています。
そのため資格があるとないとでは、手当分に大きな差が生じるということです。
〇今後キャリアアップもできる
今後、介護の仕事でキャリアアップを目指しているなら、介護職員初任者研修の資格は持っていた方が良いです。
この資格は入門資格なので、さらなるキャリアアップをしたいなら必要です。
また介護職員初任者研修の資格があると、次に受けられる実務者研修受験時に一部の科目が免除となります。
■介護職員初任者研修を働きながら取得しよう
介護職員初任者研修は、学校に通わなくても通信でも取得できる資格であり、働きながら空いた時間に取得することも難しくありません。
介護の入門資格であり、より介護に関しての知識を深めるためにも必要です。
また、資格取得は様々な介護の場面で役立ちます。
介護関連の職種への転職を希望しているなら、働きながら介護職員初任者研修を取得してみてください。