看護師と准看護師 仕事内容の違いとは

看護師

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

病院やクリニックでナースとして働きたいなら、看護師の資格か准看護師の資格が必要になります。

看護師と准看護師は、どちらも患者さんのケアをする仕事に携わりますが、どのように違うかご存じですか?

今回は、看護師と准看護師の資格、仕事内容の違いなどを解説していきます。

 

 

■准看護師とは?

 

○国家資格ではない

厚生労働大臣が認定する国家資格である看護師とは違い、准看護師は都道府県知事が発行する免許なので国家資格ではありません。

 

○医師や看護師の指示で動く

准看護師は自分の判断で業務に当たることはできません。

必ず、医師や看護師の指示を受けて業務に当たります。

 

○中卒でもナースになれる

准看護師の入学条件は最終学歴が中学校卒業で、准看護学校に2年間通い試験に合格すれば免許が取れます。

2年生の時に病院での看護実習があります。

 

○働きながらナースになれる

准看護学校の半日制コースでは平日の午後や夜間に授業が行われます。

そのため、平日の午前中に働きながら2年間で准看護師の受験資格を得ることも可能です。

 

 

■准看護師と看護師の違い

 

○できることが違う

前述のとおり、准看護師は医師や看護師の指示を受けて業務に当たるため、自らの判断での業務はできません。

そのため、後輩ナースであっても准看護師から看護師への指示も出せないことになります。

 

○仕事内容は同じ

准看護師と看護師の業務範囲は同じなので、仕事の内容に変わりはありません。

血圧測定や体温の測定、点滴や採血、食事・排泄の介助、体位変換、夜勤の巡回や手術の補助などの仕事を担当します。

 

○働く場所が違う

看護師の約70%は病院で働いていて、クリニックや介護施設、訪問看護などで仕事をしている人の割合は少ないです。

対して准看護師は、病院で働いている人は約40%、クリニックが約35%、介護施設が約10%となっています。

医療業界全体でナースが不足していて、クリニックや介護施設などで准看護師のニーズが特に高い傾向です。

 

○給与が違う

厚生労働省が発表した平成30年のデータによると看護師の平均年収は約480万円となっています。

看護師でかつ正社員の場合の月給は26~32万円程度、契約社員で25~26万円程度、パートで時給1,500~2,000円程度です。

准看護師の平均年収は約400万なので、看護師と比較して平均年収が80万円ほど低くなっています。

求人データでも、准看護師の正社員求人で平均月収が22~29万円ほどとなっていて、看護師と准看護師では給与が違うことが分かります。

 

○同じ仕事内容なのに給与が違う

医療の現場で同じ仕事をしている看護師と准看護師ですが、給与面では看護師の方が優遇されています。

ナースの給料には資格や能力に対して支払われる様々な手当てが含まれていて、特に看護師と准看護師は差別化が図られています。

ただし、ナースならではの夜勤手当、交代勤務手当などがあるため准看護師でも一般的な水準より高い給与がもらえます。

 

○キャリアアップ先が違う

経験を重ねて看護部長や看護師長、看護主任などの役職に就くには看護師の資格が条件となっている場合がほとんどです。

将来的に出世していきたい場合、看護師の資格が活かせます。

看護師の資格があると、保健師や助産師、特定看護師、専門看護師など他の資格にもチャレンジできます。

 

○准看護師から看護師になるには?

准看護師は、看護専門学校の課程(2年)を修了して国家試験に合格すると看護師になれます。

看護専門学校には全日制・定時制・通信制があり、それぞれ3~7年の実務経験の受験要件が設定されています。

高校卒業後に看護師になるよりも時間がかかるものの、准看護師から看護師になることは可能です。

 

 

■准看護師のメリット

 

○短期間で資格が取れて、費用も抑えられる

准看護師は2年間で資格が取れるので、早くナースとして働きたい人には最適です。

しかも、短期間で資格が取れるため費用も少なくて済みます。

なるべくお金をかけずに、早く資格を取得して働きたい人におすすめできます。

 

○働きながら資格が取れる

准看護師養成所には全日制と半日制の通学スタイルがあります。

そのため、働きながら准看護師の資格を取る人も多いです。

今の仕事を続けながら通えるかどうか、志望する学校の時間割を確認してみましょう。

 

○就職に有利

准看護師の求人は多く、資格取得が就職につながりやすいです。

先進医療を行う大病院より、中小の病院やクリニック、介護施設などで患者さんのケアをしたいなら、准看護師の資格を持つことで全国どこでも仕事先に困ることはないと言って良いでしょう。

 

○合格率が高く、受験しやすい

准看護師試験の合格率は全国平均で97~98%となっています。

受験資格が中卒以上なので、受験レベルは中卒程度のため難易度はそれほど高くなくチャレンジしやすい資格です。

各都道府県で試験が開催され、試験日はブロックごとに異なるので、同じ年に複数回受験できます。

 

 

■准看護師の数は減っている

 

○准看護師資格は廃止される?

准看護師は第二次世界大戦後の看護師不足解消のために生まれました。

今は、少子高齢化が進み、医療の高度化も進んでいるため、医療現場のナースにも自らの判断が求められるようになっています。

そのため、厚生労働省は1990年ごろから看護師・准看護師の一本化を提言。

一部の都道府県では既に准看護師課程の募集が停止されています。

 

○准看護師はどうなるの?

学費が安く、働きながら短期間で資格が取れる准看護師は、クリニックや介護施設でのナース不足もあり需要は高まっています。

しかし、同じ業務内容なのに給与が低い、キャリアアップがしにくい、後輩ナースに指示できないなど、実際に勤務を始めるとジレンマを抱えてしまう准看護師も少なくありません。

このような背景から准看護師の全体人数は減少傾向ではあるものの、今すぐになくなってしまうという状況ではないと言えるでしょう。

 

 

■自分に合う働き方から、看護師あるいは准看護師を選ぼう

 

医療の現場で患者さんのケアを行うという同じ仕事をしていても、看護師と准看護師ではできることが違います。

給与やキャリアアップ先も違うので、自分の現状や、働き方への価値観を考えながら、どちらを目指すかを選ぶと良いでしょう。

看護師も准看護師も人の役に立ち貢献できる大変やりがいのある仕事です。

自分にとっての働き方を考えながら、ぜひ自分に合った選択をしましょう。

准看護師あるいは看護師として働きたい場合、ぜひヴェルサスまでご相談ください。