パートでも財形貯蓄の加入は必要?メリットや注意点をご紹介

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

パートで働いている方の中には、会社側から財形貯蓄制度への加入を勧められたことがある方もいるでしょう。

財形貯蓄制度について知らないと、自分が本当に加入しても良いものか迷ってしまうものです。

そこで今回は、財形貯蓄制度がどういった制度なのか特徴を解説しつつ、利用するメリットや注意点などをご紹介します。

財形貯蓄を勧められたものの、加入すべきか迷っているという方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

■財形貯蓄って何?

 

財形貯蓄は、「勤労者財産形成促進法」という法律に基づいて定められている制度で、財産づくりを目的としています。

職場が金融機関と提携している場合に利用できる制度なので、どんな職場でも利用できるというわけではありません。

財形貯蓄は、大きく分けて「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」「一般財形貯蓄」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

 

 

・財形住宅貯蓄

 

住宅を購入、建設、リフォームのための貯蓄で、積立期間は5年以上、満55歳未満の方が利用可能です。

550万円まで利子に課税されない分、住宅を購入する時やリフォームをする時の要件が設けられているのが特徴となっています。

パートとなると、財形住宅貯蓄を考える方は少ないかもしれません。

 

・財形年金貯蓄

 

財形年金貯蓄は、60歳以降に受け取れる、いわゆる年金のようなものです。

老後の資金作りを目的としているのが特徴で、財形住宅貯蓄と同様、積立期間は5年以上、満55歳未満の方が利用できます。

こちらも550万円まで利子は非課税となります。

ちなみに、550万円は財形住宅貯蓄と合わせた時の金額です。

 

・一般財形貯蓄

 

財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄は年齢制限、貯蓄目的などが細かく決められていますが、一般財形貯蓄の場合はそういった制限がありません。

例えば、病気やケガの備え、旅行などに使う資金など、用途を気にせず貯めておけるのが魅力となっています。

財形貯蓄の中でも、パートの方が取っつきやすい種類だと言えるでしょう。

しかし、制限がない分、利子は非課税にならないので注意が必要です。

 

 

■財形貯蓄は必ず加入しなきゃいけない?

 

財形貯蓄制度は各企業によって導入しているところと、そうでないところがあります。

雇用形態を問わず加入できますが、加入するかどうかは本人が自由に決められます。

加入したくないのであれば、会社から勧められたとしても断りましょう。

 

 

■財形貯蓄のメリットは?

 

財形貯蓄は自由に加入するかどうかを決められますが、加入する場合には様々なメリットが得られます。

次に、財形貯蓄のメリットをご紹介します。

 

 

・節税できる

 

財形貯蓄のメリットとして、税制優遇を受けられる点が挙げられます。

財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄に関しては、元利合計550万円までは利子が非課税です。

一般的に投資信託や不動産投資で得た利子には税金が発生してしまい、その分受け取れる利益も少なくなってしまいます。

しかし、財形貯蓄なら元利合計550万円まで全額で受け取れるのです。

550万円を超えてしまうとすべての利子が課税対象になること、一般財形貯蓄は非課税にならないことには注意してください。

 

 

・貯金が苦手でもお金を貯められる

 

財形貯蓄は基本的に給与から天引きされる形になります。

天引きということは、既に財形貯蓄分が引かれた状態でお金を受け取ることになります。

手元に入ってくるお金が少ないように感じてしまうかもしれませんが、自ずと貯金ができていることになるため、お金が残っているとつい使い過ぎてしまう方におすすめの制度です。

 

 

・低金利で住宅ローン融資を利用できる

 

財形貯蓄制度に加入していた場合、「財形住宅融資」や「財形持家転貸融資」といった住宅ローン融資を受けられます。

これらは一般的な住宅ローンよりも長期かつ低金利で受けることが可能です。

なお、融資の限度額は財形貯蓄残高の10倍以内で、なおかつ4,000万円までと決められており、住宅の建築・購入・リフォームにかかる費用の90%以内までとなります。

 

 

・給付金がもらえることも

 

財形貯蓄を利用していることで、給付金が受け取れる場合もあります。

これは、会社が貯蓄奨励制度として財形給付金制度や財形基金制度などを行っていた場合のメリットです。

例えば企業が加入社員1人に対して10万円を上限に毎年拠出し、7年経過するごとに拠出金と運用益の合計額を加入する社員へ支給していきます。

これはあくまでも企業が積み立てていた給付金になるため、個人で積み立てる財形貯蓄とは別で給付金をもらえることになります。

 

 

■財形貯蓄に加入する際の注意点

 

財形貯蓄には様々なメリットがありますが、実際に加入する際には以下の注意点についても理解しておく必要があります。

 

 

・目的以外で引き出さない

 

財形貯蓄はそれぞれ明確な使用目的が定義されています。

万が一定義された目的以外を理由に引き出してしまうと、20.315%も課税されてしまうので注意してください。

この課税は過去5年間まで遡り、発生した利子に対してもかかってしまいます。

なお、災害・疾病・寡婦(寡夫)になったなどの一定条件を満たしている場合は、課税されません。

どうしても財形貯蓄を引き出したい時は、目的についても確認しておきましょう。

 

 

・転職後は移換手続きを忘れない

 

会社を転職する場合、退職後2年以内に財形貯蓄制度がある企業へ転職すると、非課税のまま移換が行えます。

ただし、移換するためには財形貯蓄を取り扱う金融機関での手続きが必要です。

2年以内に移換手続きを行っておかないと非課税の優遇措置を受けられなくなり、通常どおり課税されてしまうので注意しましょう。

また、転職先に財形貯蓄制度がなかった場合は資金をすべて引き出して解約することになり、20.315%が課税されてしまうので気を付けてください。

 

 

 

今回は財形貯蓄制度の基本情報からメリット、注意点までご紹介しました。

財形貯蓄制度はパート・アルバイトでも利用できる制度で、強制的に貯蓄できたり税制の優遇措置を受けられたりするため、使い方次第ではお得な制度と言えます。

しかし、利用時には注意すべき点もあるため、本当に自分に合っているか確認することが大切です。

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