転職が当たり前の時代に突入?社会情勢から増加する背景を探る

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

自分の同僚や知り合いの中で、転職する方が増えたと感じることはないでしょうか。

社会人経験が長い方にとっては、ここ数年における転職者の増え方に「終身雇用の時代は終わった?」「これからは転職するのが当たり前なのかもしれない」と感じる方もいるでしょう。

実際、若年層で転職を希望する人は年々増加傾向にあり、総務省の労働調査によると25~34歳の5人に1人が転職希望者というデータも出ています。

今回はなぜ転職希望者が増えているのか、現代日本の社会事情から読み取り、徹底解説していきます。

転職に不安がある方やこれからの働き方に悩まれている方にとって役立つ情報になっているので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

■学歴以上に能力や経験値など質の高い人材が求められている

 

転職することが当たり前になってきた背景には、企業側が求める人材に変化が出てきたことが挙げられるでしょう。

少し前までは、“良い大学を出て、大手の優良企業に就職できれば、将来安心できる暮らしが約束されている”という考えが主流でした。

実際、団塊世代では終身雇用のもと、入社してから退職するまで会社に労働を保証されていました。

また、共働きよりも専業主婦が多く、保育園の待機児童なども問題にならない時代でした。

しかし、経済成長が鈍化するにつれて日本の国際的な競争力は低下し、企業の大きさを問わず安心とは言えない経営状況がやってきます。

企業が厳しい状況の中生き抜くためには、利益を安定的に生み出し続けなければなりません。

いくら会社の規模が大きく従業員が多かったとしても、働く人材の質が低ければ安定して利益を生み出し続けることは難しいのです。

そのため、会社を支える優秀な人材を企業側は求め、リクルート分野に力を入れ始めました。

今まで新卒採用が主流だった企業でも、新卒に対して研修・実習など数年以上かけて育てられる体力がなくなりつつあります。

そういった場合、学歴よりも経験値の高さ、専門知識の有無、コミュニケーションスキルなど即戦力になる人材を求める傾向にあります。

このように、時代の変化と共に就職事情は変わりつつあるのです。

 

 

■コスト削減=人件費の削減

 

先述したとおり、健全な経営を続けるためには、利益を生み続けることが重要です。

企業の利益=売上-コストなので、企業側はコストを常に意識しています。

コストを抑えられれば、企業の利益向上につながり、競争力の強化も期待できるためです。

企業には様々なコストが存在しますが、コストの中で多くの割合を占めているのが人件費になります。

人件費にかかってくるコストをどれだけ抑えられるかが、安定した経営への鍵となってくるでしょう。

人件費を削減する方法として、長時間労働を是正する、採用方法をオンライン化して余計なコストをかけない、離職率を改善するなどが挙げられます。

しかし、コストの削減効果が期待できるのが採用する人数を絞ることです。

熱量もなく能力がない社員を多く抱えることは、会社が低成長社会で生き抜く場合リスクにつながります。

手間がかかっても会社が求める優秀な人材を求め、必要数採用する方がコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。

こうした背景から、優秀な人材を求めてオンラインを活用し、場所を問わず全国からの求人を受け付ける企業も増えてきました。

企業側は優秀な人材とアクセスするチャンスが増え、求職者もわざわざ企業まで足を運ばなくて済むメリットがあるので、今後こういった流れはますます加速していくでしょう。

 

 

■終身雇用制度が終わりを迎えつつある

 

今まで日本では1つの会社に定年まで勤めることは当たり前のことでした。

現在も企業側はそう簡単にリストラできないので、終身雇用制度は実質的に続いていると言えます。

しかし、高度経済成長期であれば雇用を保証し、年功序列の昇給や退職金制度などは持続可能ですが、業績悪化が続けば長く安定した雇用を保証するのは難しいでしょう。

現に、トヨタ自動車の代表取締役会長を務める豊田章男氏も「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言しています。

大企業のトップも、終身雇用の継続が難しいと認識しているのです。

また、近年は大手企業で希望退職者を募るケースも増えています。

一定以上の年齢の社員を対象に、早期希望退職者を募っているのです。

このような背景から、黒字企業であっても社会情勢の変化に伴って人員削減を図り、会社を一新させようとする流れが見えます。

コストのかかる人材を流し、これからの時代に相応しい人材を確保する流れです。

退職までの自分のポジションや定年後まで勤め上げた場合の退職金、ライフプランを考え、早期退職を選び転職する方も多いです。

定年まで勤め上げることは当たり前ではなくなり、終身雇用崩壊の動きがこのような流れからも確認できます。

 

 

■若年層は転職をどう捉えているのか

 

転職が当たり前になりつつある背景は、決して企業側だけの要因ではありません。

20~30代前半の若者は転職に対して肯定的なイメージを抱いており、働き方に多様性を求める傾向にあります。

1つの会社で働き続けるという考えが、若者を中心に主流ではなくなってきているのです。

若者が企業に求めるものとして、「キャリアアップできるか」「成長できるか」「知識やスキルを習得できるか」などが重要視されています。

どこの会社に勤めているかではなく、どんな仕事をしているかが彼らにとっては重要なのです。

そのため、この職場では「成長できない」「働きにくい」と感じれば、転職するにも抵抗はないでしょう。

 

 

 

今回は、転職が増加する背景について社会情勢の観点から解説しました。

景気低迷が原因で、企業も労働者も働き方への考え方が変わりつつあります。

企業側は自社に合う即戦力になる人材を求めているので、経験値の高い転職者への評価は高く、中途採用も積極的に行っています。

しかし、自分の能力とマッチしない会社を選んでしまってはなかなか評価にはつながらないでしょう。

ヴェルサスでは経験豊富なアドバイザーが在籍しており、幅広い分野の求職情報を取り扱っています。

自分の能力や経験がどのような分野で活かせるか、キャリアアップできるのかなど転職に悩まれる方はぜひご気軽にご相談ください。

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