「正社員」なのに月給が低いと感じたら…最低賃金以下で違法の可能性も!

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

みなさんは、自分が住んでいる地域の最低賃金を把握していますか?

最低賃金は都道府県ごとに決まっていてさらに、毎年改定されており会社はそれより低い賃金で働かせると違法になります。

今回は、最低賃金制度について解説するとともに、最低賃金の割り出し方や下回っていた時の対処法までご紹介していきます。

「正社員なのに少なすぎる」、「本当に最低賃金以上もらえているの?」と不安な方は、ぜひ一度確認してみてください。

 

 

■最低賃金制度について押さえておきたい3つのポイント

 

最低賃金制度には押さえておくべき3つのポイントがあります。

知らずに損をしないためにも、念のためチェックしておきましょう。

 

 

・最低賃金は都道府県によって違う

 

最低賃金制度は、最低賃金法に基づいて国が賃金の最低限度を定めたもので、雇用主にはその最低賃金額以上の賃金を支払う義務があります。

最低賃金額は時給で示されていて、その金額は全国一律ではなく、都道府県ごとに異なります。

これは、地域によって人口や企業の賃金支払い能力に違いがある点などに配慮し、決定しているからです。

最低賃金は、業種や雇用形態に関わらず、都道府県ごとに一律に設定されています。

例えば、2023年現在の東京の最低賃金は1,072円、大阪は1,023円です。

また、北海道は920円、沖縄は853円と、かなりばらつきがあるので、まずは自分の住んでいる地域の最低賃金を把握しておく必要があります。

 

 

・最低賃金には変動がある

 

最低賃金の金額は、毎年10月に改訂されます。

中央最低賃金審議会が最低賃金引き上げ額の目安を提示し、地方最低賃金審議会で目安を参考に、各地域の実情に応じて審議を行います。

この時、最低賃金は引き上げられることはあっても、引き下げになることはないことが重要なポイントです。

給与や手取り額が何年も変わっていないという場合、過去の最低賃金のままになっていて現行の最低賃金を下回っている可能性もあるので、確認してみましょう。

 

 

・最低賃金には対象外のものがある

 

最低賃金は、毎月の基本給のみに適用されるもので、賞与はその対象外です。

また、時間外勤務手当や通勤手当などの一部手当も対象外です。

最低賃金を給与から割り出す際は、月々の手取りから賞与や対象外の手当を差し引いた金額から

 

 

■計算によって最低賃金を割り出してみよう!

 

次に、実際に自分の給与が最低賃金を下回っていないかチェックしてみましょう。

割り出し方は、給与の支払い方法によって異なるのでそれぞれ解説していきます。

 

 

・時給制

 

時給制の場合は、単純に最低賃金と比較するだけですがこの時、保険料や税金を差し引いた手取り額と比較しないよう気を付けます。

自分の時給が最低賃金を下回っていなければ問題ありません。

 

 

・日給制

 

日給制の場合は、「日給÷1日の労働時間」で計算し、その金額を最低賃金と比較してください。

ただし、特定(産業別)最低賃金で日額が定められている場合は、自分の日給と最低賃金(日額)を比較します。

 

 

・月給制

 

月給制の場合は、月給を時給に換算するため「月給÷1ヶ月平均所定労働時間」で計算します。

例えば、東京都で月給17万円、勤務日数20日間、1日の所定労働時間が8時間の方の場合は「180,000円÷20日間÷8時間=1,125円」となり、2023年現在の東京の最低賃金1,072円を上回っているので問題ないことがわかります。

ここでも注意しなければいけないのが、月給とは「基本給」のことであり、手取りではないので、控除額や通勤手当などは含めないということです。

 

 

・完全歩合制

 

仕事の出来高や業績に応じて賃金が支払われることを歩合給といいます。

完全歩合制では、この歩合給のみの賃金支払いで、個人事業主以外に適用することはできません。

完全歩合制の場合、最低賃金の対象になるのは歩合給として支払われている賃金のみで「歩合給÷(1ヶ月の所定労働時間+時間外労働)」で時給を割り出すことができます。

 

 

■手取り額が最低賃金より少ない時の対処法

 

基本給が最低賃金を下回ることは、試用期間中など都道府県で認められているケース以外は違法です。

しかし、手取り額が最低賃金より少ない場合はどうしたら良いのでしょうか?

ここからは、その対処法を4つご紹介します。

 

 

・会社に相談する

 

まずは会社に相談する方法がありますが、相談の前にもう一度最低賃金の計算方法に間違いがないか確認しましょう。

特に給与が月給制の場合は、時間外手当や役職手当などが盲点になっていることがあります。

計算方法が合っていて最低賃金を下回っているようであれば、給与制度がどのようになっているのか確認します。

会社に相談にても改善されない場合は、労働監督基準署や総合労働相談コーナーなどの専門機関に相談するのがおすすめです。

 

 

・昇進や昇給を目指す

 

今の職場で仕事を続けていきたい方は、会社からの評価を高め、昇進・昇給を目指すのも一つの方法と言えます。

役職手当がついたり、基本給が上がったりすることで手取り額も増えますが、日頃から業務態度に気を遣う、業務で成果を上げるなどが必要です。

 

 

・副業で収入を増やす

 

収入を増やしたいのであれば、本業とは別に副業も視野に入れましょう。

比較的気軽に始められる副業としては、ネット環境があれば自宅でもできるWebライターやデザイナー、エンジニアなどがあります。

ただ、副業を禁止している会社もあるので、トラブルを避けるためには事前に確認が必要です。

 

 

・転職する

 

今働いている会社の給料が最低賃金を下回っていて、相談しても改善してくれなかったり不信感を抱いたりしている場合は、思い切って転職するのも賢明な手段と言えます。

転職先を探す時は、給与が最低賃金を下回っていないかよく確認することが重要です。

 

 

 

正社員にもかかわらず月給が低すぎると感じている方は、一度自分の給料と最低賃金を比較してみましょう。

すべての労働者には制度に基づいた給与をもらう権利があり、最低賃金を下回っている会社は違法なため、何らかの対処をしなければいけません。

場合によっては、専門機関に相談するまたは、転職するといったことも必要です。

 

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今の会社の給料に不満を感じている方は、ぜひ一度相談してみてください。