ヴェルサスも取得しているISO9001って何?

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
派遣会社のヴェルサスではISO9001という国際規格を取得しています。
ISO9001を取得する企業や工場はたくさんありますが、何の規格を示すのか詳しく知らない方は多いはずです。
そこで今回は、ISO9001の詳細や取得しておくと企業にとってどのようなメリットがあるのか解説していきます。

 

■ISO9001とは

 

品質管理システムに対する国際規格

 

ISO9001は、国際標準化機構(ISO)が策定する国際規格の1つです。
国際規格には様々な種類があります、ISO9001は品質管理(品質マネジメント)システムに特化しています。
品質管理システムとは、サービスや商品を提供するまでの工程・作業環境を管理することです。
例えばカレー作りに例えた場合、同じ指示でも人によっての煮込む時間や火加減が違うので、味にもバラつきが生じます。
そこで、使う材料や火加減、煮込み時間など細かく指示が出されたレシピを使えば、誰が作っても同じような味のカレーが作れます。
仕事の場合、レシピとなる部分は作業工程について書かれたマニュアルのことです。
しかし、不完全なレシピだと美味しくないカレーができてしまいます。
完璧なレシピにするためには、原因を究明して改善案の計画、そして改善案を実行する必要があります。
このレシピ(マニュアル)を改善していくための仕組みが品質管理システムです。
つまり、ISO9001の取得は、国際的に標準化された品質管理を適切に取り組んでいることを示します。
取得が多い業種は製造業や建設業ですが、企業や業種ではなく品質管理に対する規格なのでどの業種でも取得は可能です。

 

■ISO9001の取得方法

 

品質管理システムの構築

 

まずは品質管理システム自体を構築しなければなりません。
ISO9001が定める100個以上のルールを仕事のどの部分に当てはまるか確認しながら、組み込んでシステムを完成されていきます。
必要に応じて作業方法やルールの改良も必要です。
構築された品質管理システムやマニュアルや規定、様式など文章化させます。

 

品質管理システムの運用

 

完成させた品質管理システムに沿って、実際に仕事を行います。
運用によりある程度実績ができると、内部監査を通じてセルフチェックを実行し、システムがしっかり動いているか確認します。
ここで上手くいっていない部分があれば改良が必要です。
内部監査が終了すると見直す部分や今後の取り組みを決定し、運用は一通り終了です。

 

ISO9001の認定審査

 

運用が終わるとISO9001を認定する審査が2回行われます。
1回目の審査は審査員が会社に訪問し、調査という形で色々と質問してきます。
本番の審査の予行練習と考えてください。
ここで品質管理マニュアルや規定がISO9001の定めるルールを満たしているか確認します。
2回目の審査では、事前の訪問調査の内容も踏まえて、決めたルールどおりに仕事が実行されているか審査します。
品質に問題がなく、品質管理システムがしっかり機能していることが確認されるとISO9001を得られます。

実際の工程はもっと複雑ですが、簡単に説明すると取得には品質管理システムの構築や運用が必要で、実績ができたら審査という流れになります。
品質管理システムの構築や運用などには時間がかかるので、審査を通過してISO9001を取得するまでは約10~1年と時間がかかります。
取得には専門的な知識が必要となるので、自力で取得を目指す人よりもコンサル会社のサポートを受ける会社も多いです。
また、ISO9001には3年ごとに更新が必要で、その際も適切に機能しているか審査が行われます。
そのため、企業は取得して終わりではなく、品質管理システムの運用や改良を繰り返していく必要があります。

 

■企業がISO9001を取得するメリット

 

現場での教育基盤が整う

 

作業手順をマニュアル化するので、誰もが同じ手順と品質を維持して作業ができるようになります。
これは新人教育の場面でも役立ちます。
新人社員を指導する側もマニュアルの内容から仕事を指導すればいいので、作業に関わる人なら誰でも指導を任せられるようになります。
また、現場中心で教育ができるようになるので、効率よく仕事と教育を進められるという点もメリットでしょう。

 

役割分担を明確にできる

 

誰が何をやっているのか、プロジェクトごとの進行状況がはっきりと分かるようになります。
それにより、自分と相手の仕事の区別が明確になり、必要な時は手伝ったり、逆に手伝ってもらったりといった協力性が生まれやすくなります。
社内の雰囲気も良くなるので、コミュニケーションが取りやすく円滑に仕事が回る環境に整います。

 

生産性の向上

 

ISO9001の取得は、第三者から一定の品質を保った製造が可能と判断されていることになります。
完成された品質管理システムの運用は、製品の品質の底上げすることも可能です。
また、従業員一人ひとりが品質に対する意識が高まりやすく、積極的に意見を言って機能の改善や改良などの案が出す人も増える傾向があります。

 

ノウハウを残せる

 

組織が今まで蓄えてきた技術やノウハウを文章として残すことができます。
文章化している場合、技術者やノウハウを持つ担当者が退職してしまうと、企業は技術やノウハウを失ってしまうことになります。
技術やノウハウを会社の残し、他の従業員に継承できることもメリットです。

 

企業に対する安心感や顧客満足度につながる

 

国際的な基準で品質管理がされていることを証明できれば、それは企業への安心感や顧客満足度の向上につながります。
ISO9001を取得するとホームページやパンフレットなどに記載でき、誰にでも取得を証明できます。
取引先の中にはその会社の信頼や安心感を見抜くために、ISO9001の取得を最低条件としているところも多いです。
社会的な信頼を得られるので、他の企業との差別化や契約・入札といって面で有利になります。

 

■製品やサービスの安全・信頼性を高めるISO9001

 

ISO9001は、品質管理システムの構築・運用により一定の品質が保たれた商品やサービスを提供できることを示す規格です。
業務の効率化や社会的な信頼を得られるメリットから多くの企業が取得しています。
品質管理が徹底された職場であれば、従業員も安心して働けるはずです。
ヴェルサスも厳しい審査を経てISO9001を取得し、品質管理システムの運用に徹底しています。
派遣のお仕事を探している方は、ぜひお気軽にご相談ください。