【給付金】転職で収入減!国から支給される手当があるって本当?

 

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

転職では、早期に再就職できても以前の会社に比べて収入が減ってしまう場合もあります。

そんな時、一定の条件を満たしていれば国の支援制度を活用することで手当てが受け取れることを知っていますか?

今回は、就業促進定着手当について条件や支給額の計算方法、申請方法などを解説します。

知っていて損のない情報なので、転職活動中の方や収入減で悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

■就業促進定着手当はどんなもの?

 

就業促進定着手当とは、再就職先の賃金が、前職の給与より下がった場合にもらえる手当のことを指します。

就業促進定着手当は、失業者が早期に再就職した後、就業先の離職率を抑える目的で支給される給付金の1つです。

雇用保険の一種であり、被保険者は、早期に再就職をして給付される再就職手当の支給を受けた上で、申請できます。

再就職手当を受け、転職先で賃金が減ってしまった方が該当するので、賃金が以前より減っていた場合でも、失業保険の給付期間を残さず就職した方は対象から外れます。

どのような場合に就業促進定着手当が受け取れるのか確認していきましょう。

 

 

■就業促進定着手当が支給される3つの条件

 

就業促進定着手当を受け取るためには、以下3つの条件を満たしていなければなりません。

 

・再就職手当を受けている

・再就職後同じ事業所で6ヶ月以上勤めており、雇用保険に加入している

・6ヶ月間に支給された賃金日額が離職前よりも低い

 

条件を満たすには、まず再就職手当をもらう必要があります。

再就職手当は、早期に再就職をした際にもらえる手当で、基本手当の支給残数によって計算されます。

早期に就職するほど支給額が多くなり、就職後に給与と共に受け取ることができるのはメリットと言えるでしょう。

その後、6ヶ月の勤務期間を経ても賃金が下回っている場合、再就職手当とは別に就業促進定着手当が追加で受けられるようになります。

これら3つの条件を満たしていないか、自身の状況を改めて確認してみましょう。

 

 

■就業促進定着手当・支給額の計算方法

 

もし、賃金日額が以前よりも減ってしまう場合、実際にはどれくらいの就業促進定着手当が受け取れるのでしょうか。

具体例を含めて、計算方法を解説します。

計算式は以下のとおりです。

 

就業促進定着手当=賃金日額の差額×支払い基礎日数

 

簡単に説明すると、「前職との賃金の差額を日数分支給する」という計算です。

この計算方法で算出された額が必ずもらえるわけではなく、年齢に応じて賃金日額に上限・下限が設定されているので確認しましょう。

なお、雇用保険受給資格者証の1面に離職前の賃金日額が記載されているので、チェックしてみてください。

 

 

・離職前の賃金日額【上限】(離職時の年齢)

 

30歳未満:13,520円

30歳以上45歳未満:15,020円

45歳以上60歳未満:16,530円

60歳以上65歳未満:15,770円

 

 

・離職前の賃金日額【下限】

 

前年齢共通:2,577円

 

 

・基本手当日額【上限】

 

60歳未満:6,190円

60歳以上:5,004円

 

就業促進定着手当にも同様に上限が設定されています。

 

基本手当日額×基本手当の支給残日数×40%(再就職手当給付率が70%の場合は30%)=支給上限額

 

計算はシンプルですが上限などがあり複雑になってきたので、条件を設定し具体的にどれほどの就業促進定着手当を受け取れるのか見てみましょう。

 

【設定条件】

・離職時の年齢:29歳

・離職前の月収:30万円

・離職前の賃金日額:1万円

・基本手当日額:5,620円

・基本手当の支給残日数:58日

・再就職手当の給付率:60%

・再就職先の給与:28万円

・再就職後6ヶ月間の賃金支払い基礎となる日数:183日

・再就職手当:受給

 

再就職後6ヶ月間の1日分の賃金は、28万×6ヶ月÷180日=9,333円です。

 

以上の設定条件から、就業促進定着手当を求める式に当てはめると(離職前の賃金日額-再就職後の賃金日額)×賃金支払い基礎日数なので、

 

(1万円-9,333円)×183日=122,000円

 

支給上限額も確認しましょう。

基本手当の日額(5,620円)×58日×40%=130,384円

支給上限額は130,384円となり、先程算出した就業促進定着手当はこの額を下回ります。

よって、就業促進定着手当は122,000円となります。

 

 

■就業促進定着手当の手続き・申請期間について

 

再就職手当を受けていて、条件に当てはまるのであれば進んで申請しましょう。

就業促進定着手当の申請に必要な書類は以下の4点です。

 

・就業促進定着手当支給申請書

・雇用保険受給資格者証

・就職日から6ヶ月間の給与明細・賃金台帳の写し

・就職日から6ヶ月間の出勤簿やタイムカードの写し

 

就業促進定着手当支給申請書には、事業者の証明が必要な個所があります。

記入依頼をし、書類の準備をしましょう。

同じ事業所で、6ヶ月間以上働いたら、該当する対象期間の出勤簿の写しや給与明細のコピーを用意し、上記の書類4点をハローワークへ提出します。

 

 

【申請期間について】

 

就業促進定着手当の申請期間は、再就職した日から6ヶ月が経過した翌日から2ヶ月間です。

再就職から6ヶ月経ってから、書類の準備をし始めても、事業所に記入してもらう欄などがあり、申請可能期間を過ぎてしまう恐れがあります。

収入減が確実な場合には、早めに書類を用意し、準備し始めるのが良いでしょう。

 

 

【申請期間を過ぎてしまった場合は?】

 

もし、申請期間を過ぎてしまった場合でも、2年の時効期間であれば申請が可能です。

時間が経って、雇用保険受給資格者証を紛失してしまった場合などは、ハローワークで本人確認書を持参し、再発行してもらいましょう。

 

 

 

今回は就業促進定着手当について、給付条件や計算方法など詳しく解説しました。

異業種への転職や前職での勤務期間が長かった場合など、転職後に給料が下がってしまうケースもあります。

就職後は職場に慣れるのに必死で、このような公的な支援制度を調べる余裕がない方が多いかもしれません。

せっかく早期に新しい職場に就職できたのだから、国の制度を上手に活用していきましょう。

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