治工具工場の仕事内容

治工具工場

 

■治工具とは?

 

皆さんは「治工具」がどんなものかご存知でしょうか?

治工具とは、製造現場などで加工・組立のために使用されている器具で、特に作業位置がどのあたりなのか誘導・指示をするために使用しているものの総称を言います。
元々英語で同じような意味合いの「jig」という単語があるのですが、これを感じに当てはめたものが治具です。

 

 

例えば機械の加工や溶接を行う際に、素材を固定し実際に切削したりするところまで運んでくれる機械は治工具となります。

人の手でやるよりもかなり効率が良くなり、製造現場全体の作業効率のアップ、さらに品質も全て同じように作ることができるということで、大量生産にも必要な機械と言えます。

 

 

製品が統一され素早く大量生産が行えるというメリットもありますが、この他にもクランプ・バイスなどの固定方法では行うことが難しい加工についても、専用の治工具があれば簡単に作業を進めることができるのです。

 

 

■依頼された治工具を高精度で作り上げる

 

 

基本的に治工具工場では様々な企業からの発注依頼によって仕事が入ってきます。

各企業からこんな治工具はないか、この生産ラインでさらに効率化を図るための治工具を作ってほしいなどの依頼が来ます。
治工具工場では、そんな企業からの意見や悩みなどを聞き、それに適した治工具を作っていくのです。

 

 

また、今まで作ったことがない新しい治工具開発にも着手していかなくてはいけない場合もあり、より良い商品作りが行われています。

治工具は生産ラインの効率化だけではなく、商品の品質を高める役割も担っています。
そのため、治工具を製造する際は寸分違わず作っていく必要があるのです。

 

 

治工具工場に勤めている方の多くは、自身の経験や実績から製造しているものの精密性を高めているので、経験を積んでいくことで治工具の品質向上はもちろん、設計や他の機械などの幅広く仕事を行っていくことができます。

 

■治工具工場での仕事、どんな人に向いている?

 

 

仕事内容としてはジグ中ぐり盤・マシニングセンター・NC旋盤・研削盤などを使った製造加工が中心となります。
それぞれ使用する機器によって職種も分類されていきますが、基本的にはとても集中力のいる作業が行われます。
そのため、黙々と作業を進められる人や細かな作業が苦にならない人などは治工具工場での仕事に向いていると言えるでしょう。

また、製造工程では精度を高め、維持させるために何度も製品チェックが行われるので根気のいる仕事です。

 

 

しかし、自分が製造した治工具が大手企業の製造ラインで使用され、様々な商品の生産に役立っていると考えると非常にやりがいのある仕事とも言えるでしょう。