こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
シフト制のアルバイトやパートをしている方の中には、休みを希望しても出勤するよう命じられ、悩んでいる方も少なくありません。
しかし、会社側が労働者の意思に反し、出勤を命じることは可能なのでしょうか。
今回は、シフト強要について、違反になるケースとならないケース、トラブルを避けるためのポイントなどを解説します。
会社からのシフト強要に悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
■シフト強要とは?会社都合のシフト変更はあり?
シフト強要とは、会社側がシフト制で働いている労働者の意思に反し、勤務を命じることを指します。
労働者が休みを希望しているにも関わらず、会社側が本人の都合や意思を無視し、働くよう強要することはシフト強要に該当します。
必ずしも違法ではないものの、ケースによっては違法に該当することもあります。
【シフト強要の例】
・繁忙期にシフトに入らないのであればクビにする
・特別な理由がないと休めない
・年末年始にシフトに入れないなら辞めてほしい
・体調が悪いと言っても休ませてもらえず出勤するよう求められた
■シフト強要=違法ではない!?違法になるケースを解説!
会社側がシフト制で働いている労働者に対し、勤務するよう求めることは必ずしも違法になるわけではありません。
ここでは、違法になるケースとならないケースの違いを解説します。
・違法になるかどうかは雇用契約の内容による!
一般的に働く際は事前に会社と労働者の間で、週何日働けるのか、時給はいくらか、といった雇用契約を交わしますが、シフト強要が違法になるかどうかはこの雇用契約の内容によります。
雇用契約で結んだ所定労働を超えて、会社側が労働者に働くよう強制することは違法となります。
そのため、労働者は労働を強制されたとしても、働くことを拒否することが可能であり、会社は拒否を理由に解雇することはできません。
もし、拒否を理由に解雇された場合は、労働契約法の「違法な解雇」に該当するため、無効となります。
・シフト強要が違法とならないケースとは
雇用契約において、所定労働日を週5日で結んでおり、年末年始やお盆などの期間を休日として設定しない場合、会社側は週5日の範囲内であれば、労働者に勤務を命じることが可能です。
労働者側も命令されたら応じなければならず、もし正当な理由もなく拒否した場合、労働者は業務命令違反に問われる恐れがあるため、注意が必要です。
・シフト強要はパワーパワーハラスメントにならないの?
結論からいえば、雇用契約を超えて働くよう強要することは、パワーハラスメントに該当する可能性があります。
パワーハラスメントとは、
①優位性を背景とした言動
②業務の適正な範囲を超えたもの
③労働者の就業環境を害する
これら3つの要素を全て満たしたものをいいます。
パワーハラスメントは内容にもよりますが、民法の不法行為に該当するケースが多く、訴えが認められれば霜害賠償責任を求めることが可能です。
■シフト強要によるトラブルを避けるためのポイント
シフト強要が違法になるかどうかは、雇用契約の内容によります。
そのため、シフト強要によるトラブルを避けるためには雇用契約の内容を明確にしておくことが大切です。
以下では、トラブルを避けるためのポイントを詳しく解説します。
・所定労働日数や曜日を明確にする
シフト制のアルバイトやパートの場合、週に何日働くのか、何曜日に出勤するのかといったポイントを明確に決めていないケースも少なくありません。
しかし、前述したように、雇用契約で所定労働日数を週5日にしており、休日等の設定をしていない場合、会社側は雇用契約の範囲内であれば例えお盆や年末年始だったとしても、出勤するよう求めることが可能です。
そのため、どうしても年末年始は働けない、この曜日は出勤できないといった理由がある場合は、雇用契約の内容をはっきりさせておくことが大切です。
・地震や災害時などは業務命令に応じなくてもOK
雇用契約の範囲内の場合、労働者は会社の業務命令に従う義務があります。
地震や災害などの災害時も会社には出勤を命令する権利があり、例え雇用契約書や就業規則に例え明記されていなくても、両者に雇用関係があれば命令することができるのです。
しかし、地震や災害などの災害時は、出勤を命令されたとしても、必ずしも従う必要はありません。
例えば出勤の命令に従うと、労働者の生命や体に危険が及ぶことが明らかな場合、会社の命令に応じなくても解雇などの罰則を受けることはありません。
・シフト強要に悩んだ時の相談窓口
出勤するよう強要され困っている場合には、1人で抱え込まず、誰かに相談しましょう。
相談先はいくつかありますが、社内体制を是正して欲しいなら労働基準監督署、損害賠償請求したいなら弁護士に相談するのも1つの方法です。
労働基準監督署では労働に関する様々な相談をすることが可能です。
問題を申告し、労働基準法違反の事案であると認められれば、会社に対し立ち入り調査や行政指導を行い、社内体制を是正できる可能性があります。
一方で、シフト強要の他にも、パワハラを受けている、サービス残業をさせられているなどの問題があるのであれば、弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士であれば、問題点を整理した上で、相談者に代わり、会社側と解決に向けて交渉することが可能です。
個人で交渉するよりも解決できる可能性も高くなるため、損害賠償請求を考えている方におすすめです。
今回は、シフト強要とはどのようなものか、違法になるケースとならないケースの違い、トラブルを避けるためのポイントをご紹介しました。
シフト強要が違法になるかどうかは、雇用契約の内容が大きく関係します。
シフト強要によるトラブルを避けたいなら、シフト制であっても所定労働日数や休日・休暇などを明確に決めておくことが大切です。
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