パートにも退職金は支給される?退職金の相場や税金について解説

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

転職活動の際に、毎月の給料とあわせて賞与や退職金の有無もチェックするという方は多いでしょう。

しかし、パートにも退職金が用意されている企業はなかなか見つかりにくいのが実情です。

そこで今回は、パートの退職金事情や相場、退職金にかかる税金などについて解説していきます。

パートでも退職金が受け取れる企業を希望している方は、ぜひ一読してみてください。

 

 

■パートの退職金事情と支給の条件について

 

まずは、パートの退職金事情と支給対象となる条件について把握しておきましょう。

 

 

・パートにも退職金を用意している企業は少ない

 

パートに退職金が支給されるかどうかは、企業によって異なります。

しかし、近年は経済状況の悪化や転職が当たり前になりつつあることなどの影響で、退職金制度を導入している企業は減少傾向にあります。

たとえ退職金制度を導入していても、パートは対象外としている企業も数多くあります。

それどころか、正社員でも退職金がもらえない企業も存在するのです。

パートの退職金が気になる時は、その会社の就業規則または雇用契約書をチェックしてみましょう。

ちなみに、パート採用にあたっては、退職手当や賞与、昇給の有無を文書で明示することが法律で義務付けられています。

 

 

・パートに退職金が支払われる条件

 

パートにも退職金を支給している企業であっても、勤続年数や退職理由によっては退職金をもらえないことがあります。

一般的に、勤続年数が3年以上となった時点から、退職金の支給対象となるケースが多く、勤続期間があまりにも短い方には支給されない可能性が高いです。

また、退職理由が自己都合や懲戒解雇の場合も退職金なし、もしくは減額などの処置がとられることがあるので注意してください。

 

 

■パートの退職金相場

 

仮に、勤めている会社がパートにも退職金を支給している会社だった場合、退職金の金額がどれくらいになるか知りたい方もいるでしょう。

ここでは、退職金の仕組みとパートの退職金の相場をご紹介するので参考にしてみてください。

 

 

・退職金の仕組み

 

退職金の相場を知る前に、退職金が支払われる仕組みについて理解しておきましょう。

大手企業の場合は、独自のシステムで退職金を準備していることもありますが、中小企業の多くは、「中小企業退職金共済」という制度を利用しています。

会社が毎月、一定の掛け金を共済機構に支払うことで退職金の財源となるお金を積み立てているのです。

掛け金は、5,000円~3万円の範囲内で16段階用意されており、従業員個々の年齢や勤続年数、給与などに応じて企業が独自に設定できます。

ただし、週の所定労働時間が30時間未満の短時間パートについては、2,000円・3,000円・4,000円の中から選択できる特例掛け金月額も用意されています。

 

 

・パートの退職金の相場

 

ここでは、「中小企業退職金共済」に加入しており、短時間パートの退職金にあてるため、毎月2,000の掛け金を支払っている企業で5年間働いた時の退職金の相場をご紹介します。

退職金の金額を求める計算式は、以下の通りです。

 

掛け金2,000円×60ヶ月(5年間)=退職金12万円

 

上記の金額はあくまでも、「中小企業退職金制度」を利用している企業での相場です。

企業によっては、独自のシステムで退職金を用意しているところもあり、会社の規模によっても金額には差があります。

より確かな金額が知りたい場合は、就業規則などで確認してください。

 

 

■退職金にも税金がかかる!?

 

上記でご紹介したパートの退職金の相場からも分かる通り、パートで退職金がもらえたとしてもそこまで大きな金額とは言えないでしょう。

それにもかかわらず、税金まで引かれたらと心配に思う方もいるかもしれません。

確かに、退職金に対しても「退職所得税」という税金がかかりますが、一方で「退職金控除」といって勤務1年あたり40万円の控除が受けられます。

5年間勤務した場合は200万円まで控除されるため、パートの退職金に税金がかかるようなことは、ほとんどありません。

ただし、退職金を受け取る際に忘れてはいけないのが、「退職所得の受給に関する申告書」の提出です。

次章でこの書類について詳しく解説するので、退職金を受け取る予定のある方は目を通してみてください。

 

 

■「退職所得の受給に関する申告書」について

 

「退職所得の受給に関する申告書」とは、会社に退職金と所得税の額を適正に計算してもらうために必要となる書類です。

退職前に会社へこの申告書を提出しておくことで適正な計算がなされるので、パートの退職金に税金がかかったとしても、源泉徴収されて確定申告をせずに済みます。

一方、申請書を提出し忘れた場合は、通常の給与と一緒に計算されてしまうため、退職所得控除が適用されません。

余計に徴取された税金を取り戻したい時は、自分で確定申告を行い還付してもらうことになるので、必ず会社から指定された期限までに提出するようにしましょう。

 

 

■退職前に有休を使い切るのはあり?

 

パートでも有給休暇を取得できる会社に勤めている方は、「どうせ退職するのであれば残りの有休を全て使い切ってから退職したい」と考える方もいるでしょう。

そこで、最後に退職前に有休を使い切るのはアリかナシかについても解説しておきます。

有休は、労働者に認められた権利であるため、もちろん退職前に有休を使い切ることは可能ですし、それを会社が拒否することはできせん。

しかし、退職日まであとわずかで業務の引継ぎが必要であるにも関わらず、何度も有休をとれば業務に支障が出る恐れがあります。

どうしても有休を使い切りたいのであれば、退職の意向を早めに申し出て周りの状況も見た上で、計画的に有休を消化することが大切です。

 

 

 

今回は、パートの退職金に関する記事をご紹介しました。

退職金は、老後の生活の支えにもなる大事なお金です。

しかし、退職金の支給対象にパートが含まれているケースは少ないため、退職金ありの企業ばかりに限定していると思うように転職活動が進めない可能性もあります。

自分だけで希望の求人を探し出すことが難しいと感じる場合は、転職サイトやプロのアドバイザーに相談してみるのもおすすめです。

ヴェルサスでも豊富な企業の求人を扱っているため、理想の職場探しにぜひお役立てください。