こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
皆さんは「キャリア・アンカー」という言葉をご存じでしょうか?
キャリア・アンカーは、自分自身のキャリアを決めていく際に大切にする価値観を意味しています。
しかし、何を大切にするかは人それぞれの価値観で異なるだけでなく、どれくらい意識すべきことなのかわからない方もいるでしょう。
そこで今回は、キャリア・アンカーで自分の気持ちを明確にする方法や、転職に活かす方法を解説します。
■キャリア・アンカーとは?
キャリア・アンカーとは、組織心理学者のエドガー・シャイン博士が提唱したもので、キャリア形成の際に譲れない価値観を意味しています。
転職の際にどうしても犠牲にできない軸や価値観を指すものであり、形成されればどのような職種であっても変わらないのが基本です。
キャリアについての考え方に関しては長年同じとは限りません。
例えば結婚や出産、子育てを機会に条件が変化していくものです。
これらのライフワークバランスなどを考えつつも、どのように働きたいかを考える部分があり、今までの経験から得た価値観、譲れない部分を軸にしたキャリアを考えていきます。
ただし、社会経験が少ないと自分の適性が理解できず、特定のキャリア形成をするのは難しいでしょう。
キャリア・アンカーは、キャリアの根幹として注目されているだけでなく、自分らしく最大限のパフォーマンスを発揮できる仕事をする意味でも注目されています。
企業側も自分らしいキャリア・アンカーを取り入れることで、やりがいや満足感の得られる仕事となるだけでなく、パフォーマンスを最大限に引き出せるのです。
キャリア・アンカーに合った業務を任せることで、企業にとってもミスマッチが防げるでしょう。
■キャリア・アンカーは3つの要素と8種類のカテゴリに分類される!
自分自身の軸となるキャリア・アンカーですが、主に3つの要素と8種類のカテゴリに分類できます。
【3つの要素】
・動機
動機は、自分が何をしたいのか、どんなことに関心を持っているのかなど、実現するための欲求を示すものです。
動機に適した仕事をすれば、自分自身の満足感と達成感が得られます。
・コンピタンス
仕事に必要な知識やスキルがあり、それを実践することをコンピタンスと言います。
コンピタンスが合えば自信を持って仕事や業務に取り組むことができ、モチベーションを高く維持できます。
・価値観
自分が大切にしている信念や価値を意味する言葉です。
自分の信じる価値観に適した仕事をすることで、意識やモチベーションが変わってきます。
【8種類のカテゴリ】
・経営管理能力
組織の中で責任のある地位で働きたい、就きたいと思うタイプです。
経営管理やマネジメントの仕事ができるように考えていますが、その内容が専門的になりすぎることは望んでいません。
今よりもエキスパートな存在になること、リーダーシップを発揮することには意欲を持ち、属している組織が成功できるよう努力します。
その対価として、高い収入や報酬を得ることでよりやる気が出ます。
このタイプは、同じ専門領域のプロがいる環境、専門領域を深められる環境、技術に見合った評価や報酬がある仕事で能力が発揮できます。
・専門能力
専門性の高い分野で能力を発揮したい、将来専門家になりたいと思うタイプです。
特定の仕事において高い意欲や才能、スキルを求めることで、満足感を得られます。
仕事の内容にこだわりを持っているので、専門分野を追求できる環境で力が発揮されます。
例えば問題から解決までの意思決定を任せてもらえる環境や、業績や成果によって昇進が決まる環境、組織の成功に対して直接的に貢献できる環境などです。
・自立、独立
組織の決まりや規則を重視するよりも、自分のペースややり方で切り開いていくことを重視するタイプです。
仕事で管理や監視されることは苦手なので、プロジェクトの目標や目的は同じ意見であっても、そこに達するまでの方法や手段は裁量に任せてほしいと考えています。
組織での収入や肩書などの条件にはこだわりを見せず、仕事での自由度が高いものを好んでいます。
制約や条件が比較的少なく、裁量権が与えられていて自由度の高い環境で能力が発揮できます。
・安定、保証
仕事での将来性や保障を重視し、安定していることを重視するタイプです。
同じ会社や組織に身を置き続けることを苦にしていないので、高い地位になったとしても将来が予測できる仕事を望みます。
仕事においてのキャリアや性質より、福利厚生や給与面など働く条件にこだわっています。
定年までの終身雇用がある環境、景気に左右されにくい環境、勤続年数などで確実に昇級できる環境で能力が発揮できます。
・創造性
自分で新しいサービス・事業などを考えたり、開発したりすることを重視するタイプです。
いつまでも新しいことにチャレンジし続けることを望んでいて、自分で生み出したものを成功させたいと考えています。
日頃から様々な創造やアイデアを試していて、行動する力が身に付いています。
創造・チャレンジできる環境や、開発時には権利が取得できるような環境で能力を発揮できます。
・社会貢献、奉仕
自分のやりたいことや適性・才能を重視するよりも、社会や環境をより快適にしたいと考えているタイプです。
奉仕の心を持っていて、この価値観に基づいた仕事を好みます。
自分と同じ価値観を持っている社会や組織に属して、お互いに影響を与えることで力を発揮します。
また、能力が発揮できるのは貢献度に応じて公平な給与が得られる環境、価値観に基づいて社会に影響が与えられる環境です。
・挑戦
どんなことにもチャレンジしたい、大きな問題や困難があっても挑んでいき、それらを克服することにやりがいを感じるタイプです。
自分で創造して築き上げていくタイプと似ていますが、このタイプはチャレンジすることが唯一のテーマとなります。
仕事では常に自分を試す機会が含まれているかを重視していて、変化のあるキャリアを好む傾向です。
大きな挑戦ができるゼネラルマネージャーに魅力を感じるのもこのタイプになります。
常に周囲と困難を乗り越えられる環境、自分を試す機会がある環境で能力が発揮できます。
・ライフスタイル
個人や家庭、キャリアなどのニーズをバランスよく組み合わせる方法を見つけ出し、生活に合わせて全体を調和させるのが特徴です。
働き方や制度に柔軟性を求めているので、家庭や個人を尊重してくれることを望みます。
出張や転勤がなく、時短勤務や在宅勤務などライフスタイルに合わせて働き方ができる環境で能力を発揮できます。
キャリア・アンカーは、転職活動を成功させるためにも重要なものです。
これらを知らずに転職してしまうと、お互いにミスマッチが起こる可能性が高いでしょう。
上記を参考に、どのタイプに当てはまるか考えてから転職先を探してみてください。
自分のタイプがわからない、迷う部分があるという場合は、ヴェルサスまでお気軽にご相談ください。
専門のアドバイザーが、あなたに合った転職先についてアドバイスいたします。