こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
転職を検討している方や既に転職先が決まっている方は、現在働いている職場に退職届を提出しなければなりません。
退職届は、退職願や辞表などとも呼ばれますが、そのどれもが上司に退職の意思を伝え、退職準備をスムーズに進めるといった目的は同じです。
では、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、退職願・退職届・辞表の違いや、退職届の正しい書き方などについてご紹介します。
■退職届・退職願・辞表の違いとは
現職の上司に退職する旨を伝える時というと、まずは「退職届」を思い浮かべる方が多いでしょう。
退職届の他にも退職願、辞表などがあります。
まずは、退職届・退職願・辞表の違いについてご紹介しましょう。
・退職届
退職届は、退職するという事実が会社に受理され、退職日が確定した後に届け出る書類を言います。
既に退職することを伝えているにも関わらず、退職届を提出する理由は、退職における決定事項を明確にして、円滑に事務手続きを行うための記録を残すためです。
上司に直接提出する場合や、人事部に提出する場合など、会社によって提出先が異なります。
・退職願
退職願は、退職したいという自分の意思を会社の上司に伝えるための書類です。
○月○日に退職したいという内容を書面で伝えることで、退職の意思が固いと示せるのが特徴です。
退職願は口頭で伝えるだけという方もいますが、転職先の入社日が決定していて、退職の交渉に充てられる期間が短い場合には、退職願を準備しておくことをおすすめします。
・辞表
辞表は、会社の社長や取締役など、雇用関係のない立場がその役を辞する際に届け出る書類を言います。
公務員が退職する際にも、退職届と同じ役割にあたるため、辞表を提出することになります。
サラリーマンのように会社に雇用されている立場の方は、辞表を提出する必要はありません。
■いつまでに提出する?退職願・退職届のスケジュールを確認しておこう
退職願や退職届には、就業規則に則って期日までに提出する必要があります。
会社の就業規則によってスケジュールは異なりますが、一般的には退職希望日の1~2ヶ月前までに退職願を提出します。
退職願には、退職希望日を記載しましょう。
その後、退職願を上司に直接手渡し、承認を得たら退職日を決定します。
上司に退職願を渡す際には、周囲に他の社員がいない場所を選んで渡すことが1つのマナーです。
事前に「退職の話があるので時間を作ってほしい」と言うのではなく、「話したいことがあるので時間を作ってほしい」と退職の話を伏せた状態で切り出すようにしましょう。
退職日の確定後、退職届を提出します。
退職届は、届け先の指定があれば指定先へ、なければ直属の上司に手渡ししましょう。
この時も、周りに人がいないか確認してから渡す必要があります。
退職届を提出したら、労働契約解除となり退職となります。
■退職願・退職届の正しい書き方
退職願や退職届は、どのように書けば良いのか、正しい書き方を知らないという方も多いです。
ここでは、退職願・退職届の正しい書き方をご紹介します。
【正しい書き方】
基本的には、退職願・退職届は手書きで作成します。
パソコンでの作成はマナー違反ではありませんが、誠意を伝えるという意味では手書きの方が相応しいと考えられています。
用紙はB5サイズの白の便箋を用意し、黒のボールペンもしくは万年筆で、縦書きで記入しましょう。
会社で作成に関する指示や指定がある場合は、その内容に従って作成します。
封筒は、郵便番号枠がない白い封筒を選びます。
作成した退職願・退職届の長辺を三つ折りします。
三つ折りの際は、下側を上に折り、その後上側を下に折ってください。
封筒の表には、中央に退職願または退職届と書きます。
裏面には、左下に所属部署とフルネームを書きます。
最後に封筒の封入口にのりをして、「〆」を書いて封じたら完了です。
【書く内容】
退職願・退職届で書く内容は、タイトル・書き出し・退職理由・提出日・所属部署・氏名・捺印・宛名などです。
・タイトル
タイトル部分には、退職願もしくは退職届を記入します。
・書き出し
タイトルを記入した後、用紙の下部に書き出しとなる「私議」と記入します。
私議とは、「わたくしごとですが」という意味が込められています。
・退職理由
どのような理由で退職するのかを記入します。
自己都合による理由の場合、「一身上の都合」と記入するのが基本です。
・退職希望日(退職願のみ)
退職願を作成する場合は、退職希望日も併せて記入する必要があります。
退職希望日は、西暦・元号のどちらでも問題ありません。
・提出する日付
退職願・退職届を提出する日付を記入します。
・所属部署・氏名・捺印
用紙の下部に、自分が所属している正式な部署名と、名前を記入します。
名前の下には、捺印が必要です。
・宛名
宛名には上司の名前ではなく、会社の最高執行責任者の役職名及び名前を記入します。
必ず「様」の敬称を付けましょう。
■退職願・退職届でよくある質問
最後に、退職願や退職届に関して、よくある質問と回答をご紹介します。
・上司に引き止められたらどうするべき?
上司に退職願を提出する際、引き止められる場合があります。
中には、異動を打診されたり、年収アップや待遇面での交渉をされたりして、現状よりも働きやすい環境を提示される場合もあるでしょう。
しかし、退職希望を伝えている以上、仕事を続けると業務がやりにくくなる可能性があります。
転職を引き止められたとしても、基本的にはそのまま退職を付き通して問題ありません。
転職先が決まっている場合は、強い意思を持って願い出るようにしましょう。
・退職届が受理されないこともあるの?
退職届が受理されず、退職ができないといったことはありません。
民法627条では、退職を申し出て2週間経過すると企業の承諾がなくても退職が可能となっています。
ただ、円満退職につなげるためにも、直属の上司に感謝の気持ちを伝えつつ、退職に向けた引継ぎの相談を持ちかけてみましょう。
・退職願・退職届の取り下げは可能?
退職願に関しては、上司に提出してすぐであれば取り下げることが可能です。
しかし、上司から人事責任者へと渡り、既に退職承認がされている場合は取り下げが困難です。
また、退職届は基本的に取り下げができません。
退職届は、会社が退職を承認して雇用契約を解除するといったことが確定した後に提出するものです。
そのため、会社側も撤回に応じる義務はなく、引き返すのは困難になります。
退職願・退職届を提出する際は、よく考えてから準備するようにしましょう。
今回は、退職願・退職届・辞表の違いや退職届の正しい書き方などについてご紹介してきました。
退職願や退職届は、正しい知識を持って作成する必要があります。
ヴェルサスでは、一人ひとりの状況に合わせて、退職における適切なアドバイスやご提案をしております。
転職を検討している方や、退職願・退職届を提出する際の注意点についてもアドバイスが可能なので、お気軽にご相談ください。