転職が決まれば離職票は不要?決まった場合でも転職票が必要な理由とは

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

退職時には手続きや受け取る書類が多くなり、普段目にする機会のないものも多いので戸惑う方も多いでしょう。

「離職票」もその1つで、退職後に離職票を受け取る前に次の就職先が決まってしまった場合には、不必要なイメージが持たれています。

しかし、離職票はしっかりと受け取る必要があるので注意しましょう。

今回は就職先が決まっていても離職票が必要な理由や役割について解説します。

退職予定のある方はぜひ参考にしてください。

 

 

■「離職票」(雇用保険被保険者離職票)について

 

離職票とは、離職を証明する公的な書類であり、正式名称は「雇用保険被保険者離職票」と言います。

退職者がハローワークで、雇用保険の失業給付や再就職手当を申請する際に必要な書類です。

以下、離職票の申請から発行までの流れや注意点について説明します。

 

 

【離職票発行手続きの流れ】

 

・(退職者)在職中に雇用保険に加入しているか確認する

・(退職者)退職時、離職票の発行を会社へ依頼する

・(所属していた会社)ハローワークに離職証明書を申請する

・(ハローワーク)所属していた会社に離職票を交付する

・(所属していた会社)退職者へ離職票が送付される

 

このような流れで離職票が発行されます。

 

 

【発行までの注意点と受け取り時期】

 

離職票の発行申請は、会社側が行います。

会社側から離職票に必要な書類が渡されるので、記載内容に間違いがないか確認し署名・押印しましょう。

ここでは、退職理由についての項目を必ず確認してください。

これは、退職理由によって、失業給付の期間や額が変わってくるからです。

記載内容が事実と異なる場合は、会社に連絡して訂正してもらいます。

会社がハローワークへ必要書類を提出してから、10日前後で離職票が交付されます。

会社から退職者本人へ離職票が郵送されるので、受け取る時期は退職してから約10日~2週間程度かかるでしょう。

急ぎの場合には、会社へ連絡し、直接受け取りに行くこともできます。

 

 

■早期就職しても離職票が必要!

 

離職票が届く前に就職が決まる場合もあるでしょう。

そういった場合、失業給付に必要な書類だから自分には不要だと思っても必ず受け取りましょう。

雇用保険の加入期間や退職理由が記載された離職票は、転職前の職歴の証明でもあり、次の就職先でも提出が求められる場合があるからです。

ここでは、その他離職票が必要なケースについて紹介します。

 

 

・育児休業給付金を受け取るケース

 

転職後すぐに妊娠し、育児休業に入る場合、離職票が必要な場合があります。

前職と転職後休業するまでの雇用保険の被保険者期間を通算して2年間で12ヶ月以上ある場合、育児休業給付金の対象となるのです。

離職票は、雇用期間を通算する際に必要になります。

 

 

・失業給付金を受給するケース

 

雇用保険に加入していて失業給付の対象であったとしても離職票がなければ、失業給付金を受給することができません。

また、就職先が決まっていたとしても、どんな理由で離職票が必要になるか分かりません。

 

 

・入社辞退、再就職が取り消しになった場合

 

採用が取り消しになったり、思わぬ事情から就職を辞退したりするケースも考えられます。

上記同様、失業保険の申請に必要なので注意しましょう。

 

 

・雇用期間を通算する際に必要となるケース

 

転職後に自己都合で会社を辞める場合、新しく仕事を探す期間、失業保険を受給したい場合にも離職票が必要になります。

これは、雇用期間を通算するためで、退職日よりさかのぼって2年間の間に雇用保険の被保険者としての期間が12ヶ月以上あるか確認するためです。

通算する期間から、失業手当が多くもらえる可能性もあり、条件が当てはまれば、早期就職した際には再就職手当も受け取ることができます。

 

このように、就職後必要ないと捉えられがちな離職票ですが、様々なシーンで必要となるケースが出てきます。

雇用していた期間の証明にもなり、失業給付には必ず必要となる重要な書類なので、手元に大切に保管しておくようにしましょう。

 

 

■「離職票」・「離職(退職)証明書」の違いについて

 

退職時には、よく似た名前の書類を多く受け取ります。

その中でも、混同されがちな「離職票」と「離職(退職)証明書」の違いについて説明します。

これらの違いは、用途と提出先が異なるだけなのでポイントを確認していきましょう。

 

【離職票】

・発行元:ハローワーク

・提出先:会社が受け取り退職者へ送付

・使用目的:失業保険の手続き、国民年金の失業特例免除など

 

【離職証明書】

・発行元:会社

・提出先:ハローワーク

・使用目的:離職票をハローワークに発行依頼するための書類

 

【退職証明書】

・発行元:会社

・提出先:退職者

・使用目的:従業員が退職したことを証明する書類

 

「離職票」は、退職者が失業給付を申請する際に必要な書類で、「退職証明書」は、公的な書類ではなく、会社が退職を証明するために発行されます。

転職先へ退職の事実を伝える際や、国民健康保険への切り替えに使用されます。

いずれの書類も退職者から依頼があった場合、会社は必ず上記書類を発行しなければなりません。

また、退職証明書に関しては労働基準法により、退職者が希望する項目のみを記載し作成することになっています。

退職理由や賃金など記載されたくない項目があれば会社側へ伝えましょう。

 

 

■離職票を紛失しても再発行できます

 

いざ必要になった際に離職票がないというケースも珍しくありません。

離職票は、再発行が可能な書類です。

再発行の方法やポイントについて説明します。

 

 

・再発行の手続きは2通り

 

勤めていた会社に連絡して人事担当者に依頼する方法と、ハローワークで再発行の手続きをする方法があります。

離職証明書の保管義務期間は4年間です。

自身で書類を用意して申請するのが困難な場合、退職後4年以内であれば会社へ依頼するのが良いでしょう。

 

 

・ハローワークで離職票を再発行する場合

 

申請方法には、「窓口申請」「郵送」「電子申請」の3パターンがあります。

急ぎで発行したい場合には、離職した会社を管轄しているハローワークで即日発行が可能です。

ハローワーク窓口での申請が不備も防げるので安心ですが、出向くのが難しい方は郵送や電子申請を利用しましょう。

 

 

 

今回は、離職票の必要性や役割について詳しく解説しました。

退職時期は、会社内外で手続きが多くなり、忙しいものです。

受け取る書類も多く、一見これからの生活に不要と思えるような書類でも必要になるケースもあります。

転職後も安心して働いていくためにも、雇用保険の制度や失業保険について正しく理解しておきましょう。

ヴェルサスでは、転職活動をスムーズに進めるための情報や求人を豊富に取り扱っています。

転職に関して不安な点などありましたらぜひお気軽にご相談ください。