派遣社員で転職した先が合わないから1ヶ月で辞めたいときの退職方法

1ヶ月で辞める派遣社員

 

派遣として働き始めたものの、「社風が合わない」「仕事内容が事前の説明と違う」と悩んでいませんか。

1ヶ月という短期間で辞めるのは勇気がいりますが、無理を続けると心身に影響が出ることもあります。

 

本記事では、円満に退職するための手順や注意点、角を立てない理由の伝え方を詳しく解説します。

 

派遣社員は入社1ヶ月でも退職できるのか

派遣社員として新しい職場に入り、まだ1ヶ月しか経っていない段階で「辞めるのは無責任ではないか」「法律的に問題があるのではないか」と悩む方は非常に多いです。

結論から申し上げますと、派遣社員であっても1ヶ月で退職することは可能です。

 

しかし、そこにはいくつかのルールと、派遣ならではの手順が存在します。

 

原則として契約期間満了までの勤務が必要

派遣社員は、派遣会社(派遣元)と期間を定めた雇用契約を結んでいます。

一般的には3ヶ月更新や6ヶ月更新といった期間が設定されています。

 

民法の規定では、期間の定めのある雇用契約の場合、やむを得ない事由がある場合を除き、期間途中の解約は原則として認められていないのが基本的な考え方です。

 

そのため、建前としては「契約期間が終わるまでは働く」必要があります。

 

しかし、これはあくまで原則であり、現実的には1ヶ月で職場を去るケースは決して珍しくありません。

大切なのは、法的な縛りを知った上で、どのように「合意」を取り付けるかという点にあります。

 

やむを得ない事由があれば即日退職も可能

民法第628条では、「当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる」とされています。

ここで言う「やむを得ない事由」には、以下のようなケースが含まれます。

 

・心身の健康を害するほどの過度なストレスがある場合
・家族の介護や看病が必要になり、就業継続が困難になった場合
・提示されていた労働条件(給与、勤務地、業務内容)と実際の環境が著しく異なる場合
・職場でのハラスメント行為が認められる場合

 

これらのような状況にある場合は、1ヶ月であっても、あるいはそれより短い期間であっても、契約を解除する正当な理由となります。

特に健康面やハラスメントについては、無理をすることが最も大きなリスクとなるため、早急な対応が求められます。

 

派遣会社との合意があれば退職は可能

法律上の原則や例外よりも、実務において最も重要なのは「派遣会社との合意」です。

派遣会社にとっても、スタッフが無理をして働き続けて現場でトラブルを起こしたり、突然連絡を絶って出勤しなくなる(バックレ)ことを最も避けたいと考えています。

 

1ヶ月で辞めたいという意思を正直に伝え、派遣会社がそれを受け入れ、派遣先企業との間で調整がつけば、契約期間途中であっても退職は成立します。

誠実に対話を行い、双方が納得できる形を目指すのが円満退職への最短ルートです。

 

派遣先が合わないと感じる主な理由

なぜ、せっかく決まった派遣先をわずか1ヶ月で辞めたいと感じるのでしょうか。

その理由は人それぞれですが、多くの求職者が直面する共通の悩みがあります。自分の状況がどれに当てはまるか整理してみましょう。

 

仕事内容が聞いていたものと違う

求人票や事前の面談(顔合わせ)で聞いていた業務内容と、実際に現場で任される仕事が大きく乖離しているケースです。

これは派遣のトラブルで最も多いものの一つです。

 

・データ入力と聞いていたのに、実際は電話応対がメインだった
・専門スキルを活かせると言われたのに、コピー取りや雑用ばかり任される
・残業なしのはずが、毎日2時間以上の残業が当たり前になっている
・十分な研修があると言われたのに、初日から放置されている

 

このように、期待していた役割と現実のギャップが大きいと、自分のキャリアに対する不安や、派遣会社への不信感が募り、「ここで働き続ける意味はない」と判断しやすくなります。

 

職場の雰囲気や人間関係に馴染めない

どれだけ仕事内容が魅力的でも、職場の雰囲気が自分の性格に合わないと、毎朝出勤すること自体が苦痛になります。

 

・職場全体が殺伐としていて、一言も私語がない極度の緊張状態
・逆に、特定のグループが仲良すぎて、中途入社の人間が入り込めない疎外感がある
・指導担当者の教え方が高圧的で、質問をすると不機嫌になる
・派遣社員を「外部の人間」として扱い、必要な情報が共有されない

 

特に1ヶ月目は、新しい環境に馴染もうと誰しも気を張っている時期です。

そのタイミングで冷淡な扱いを受けたり、人間関係のトラブルを目の当たりにすると、精神的な疲弊は加速します。

 

社風や企業文化への違和感

会社独自のルールや価値観、いわゆる「社風」が合わない場合も、早期退職の引き金となります。

 

・体育会系のノリで、朝礼での唱和や声出しが強要される
・DX化が全く進んでおらず、すべてが紙とハンコで非効率に動いている
・マニュアルが一切なく、すべて「背中を見て覚えろ」という職人気質な教育方針
・休憩時間中も電話番をさせられるなど、労働基準に疑問を感じる慣習がある

 

こうした企業文化は、一スタッフの努力で変えられるものではありません。

「郷に入っては郷に従え」とは言いますが、あまりにも自分の価値観と乖離している場合、そこにとどまることは自己否定に繋がりかねません。

 

1ヶ月で退職を決意した際の手順

「もうこの職場では働けない」と決意を固めたら、感情に任せて行動するのではなく、適切な手順を踏んで手続きを進めることが大切です。

派遣社員には派遣社員なりのマナーがあります。

 

最初に派遣会社の担当者に連絡する

派遣社員にとっての雇用主は、実際に働いている場所(派遣先)ではなく、給与を支払っている「派遣会社」です。

そのため、退職の意思を最初に伝えるべき相手は、派遣会社の営業担当者やコーディネーターです。

 

まずは電話、もしくはメールで「ご相談したいことがあるので、お時間をいただけますか」と連絡を入れましょう。

この際、派遣先の上司に先に話してしまうのは絶対に避けてください。

 

派遣先企業は、スタッフの去就について派遣会社と契約を結んでいるため、直接本人から言われると混乱を招き、派遣会社の顔を潰すことになってしまいます。

 

退職したい理由を正直かつ冷静に伝える

担当者との面談では、なぜ1ヶ月で辞めたいと思ったのか、その理由を伝えます。

ここでは「不満をぶつける」のではなく、「現状を客観的に伝える」ことがポイントです。

 

「この職場はひどい」と言うのではなく、「事前のお話と実際の業務内容にこのような差があり、今の私のスキルではこれ以上貢献し続けることが難しいと考えています」といった表現を使いましょう。

 

正直に話すことで、担当者が派遣先に改善を求めてくれるケースもありますが、もし「それでも辞めたい」という意思が固いのであれば、その決意も明確に伝えましょう。

 

退職日を決定し退職届を提出する

派遣会社との間で合意ができたら、具体的な退職日を調整します。

 

通常、退職の申し出から実際の退職までは2週間から1ヶ月程度かかることが一般的ですが、1ヶ月での早期退職の場合は、派遣先との兼ね合いで早まることもあれば、区切りの良いところまで(例えば月末まで)お願いされることもあります。

 

日程が決まったら、派遣会社の規定に従って退職届を作成し、提出します。

近年ではWEBシステム上で退職申請を行う派遣会社も増えているため、担当者の指示に従って不備なく手続きを行いましょう。

 

派遣先企業への報告と挨拶

派遣先企業への正式な報告は、基本的には派遣会社の担当者が行います。

担当者から「派遣先に伝えました」という連絡をもらってから、現場の管理職や同僚に挨拶をします。

 

1ヶ月という短い期間であっても、自分を迎え入れてくれたこと、仕事を教えてくれたことへの感謝は伝えましょう。

たとえ合わない職場だったとしても、最後を丁寧に行うことで、自分自身の気持ちの切り替えもスムーズになります。

 

退職理由を伝える際のポイントと例文

1ヶ月という短期間で辞める際、最も頭を悩ませるのが「理由」です。

嘘をつく必要はありませんが、相手が納得しやすく、トラブルになりにくい伝え方を選びましょう。

 

基本は前向きな理由かやむを得ない理由にする

ネガティブな感情をそのままぶつけると、派遣会社の担当者も「この人はどこに行っても文句を言うのでは?」という印象を抱いてしまいます。

自分自身の適性や環境とのマッチングの問題として構成するのが賢明です。

 

・「自分の将来のキャリアプランと、現在の業務内容に相違があると感じた」
・「期待されている成果を出すために必要な環境と、現在の職場環境にギャップがある」
・「一身上の都合(家庭の事情や健康面など)により、フルタイムでの勤務が困難になった」

 

具体的な例文:仕事内容のミスマッチの場合

「お忙しいところ失礼いたします。現在お世話になっている〇〇株式会社様での業務についてご相談があります。

入社前に伺っていた業務内容と、実際に今任されている実務の間に大きな乖離を感じております。

私としては、これまでの経験を活かして即戦力として貢献したいと考えておりましたが、現在の状況ではそれが難しく、このまま在籍し続けることは派遣先企業様にとっても不利益になると判断いたしました。

誠に勝手ながら、契約の解除をお願いしたく存じます。」

 

具体的な例文:職場環境が合わない場合

「本日はお時間をいただきありがとうございます。

こちらの職場で1ヶ月働かせていただきましたが、社風や職場のコミュニケーション環境にどうしても馴染むことができず、日々強いストレスを感じております。

最近では夜眠れないなどの体調不良も現れ始めており、このままでは業務に支障をきたすと判断いたしました。

1ヶ月という短い期間で大変心苦しいのですが、退職をさせていただけないでしょうか。」

 

短期退職によるデメリットとリスク

1ヶ月で辞めることは権利として認められる場合が多いですが、それによって生じるデメリットも理解しておく必要があります。

リスクを知った上で判断することで、後悔を防ぐことができます。

 

派遣会社からの信頼への影響

派遣会社は、スタッフを派遣先に送り出すことで利益を得ています。

1ヶ月で辞められてしまうと、派遣先企業からの信頼を失い、最悪の場合は取引停止になることもあります。

 

そのため、早期退職をしたスタッフに対して「次の仕事を紹介しにくい」と感じるのは自然な流れです。

 

ただし、理由が正当なもの(事前の条件相違など)であれば、派遣会社も理解を示してくれます。

逆に、無断欠勤や連絡拒否など、不誠実な辞め方をすると、その派遣会社から二度と紹介を受けられなくなる可能性が高いです。

 

履歴書に職歴として残る

1ヶ月であっても、社会保険や雇用保険に加入していた場合、その職歴を隠すことは困難です。

転職活動において、1ヶ月での離職が履歴書に並ぶと、採用担当者から「忍耐力がない」「またすぐに辞めるのではないか」という懸念を抱かれるリスクがあります。

 

面接では必ず「なぜ1ヶ月で辞めたのか」を聞かれます。

その際に、納得感のある説明ができないと、次の仕事が決まりにくくなるという副作用があることを覚悟しておかなければなりません。

 

経済的なダメージ

当然ながら、辞めた翌日から給与は発生しません。

自己都合による短期離職の場合、失業保険(基本手当)の受給要件を満たさないことがほとんどです。

 

次の仕事がすぐに決まれば良いですが、ブランクが空くと貯金を切り崩す生活になります。

金銭的な余裕がない状態での退職は、焦りを生み、また「どこでもいいから」と妥協して合わない職場を選んでしまう悪循環に陥る危険があります。

 

合わないを繰り返さないための対策

今回の退職を「失敗」で終わらせないためには、次の職場選びで同じ轍を踏まないことが重要です。

1ヶ月で辞めたいと思うほどの苦痛を、二度と味わわないための対策を講じましょう。

 

徹底した自己分析を行う

自分がなぜ今の職場を「合わない」と感じたのか、その要因を深掘りしましょう。単に「嫌だった」で済ませず、要素を分解します。

 

・業務の進め方(一人で黙々か、チームで相談か)
・コミュニケーションの密度(過干渉か、放置か)
・物理的な環境(音、明るさ、デスクの広さ)
・評価の基準(成果主義か、プロセス重視か)

 

自分が譲れない「軸」が何であるかを明確にすることで、次の求人を見たときに、違和感に気づく感度を高めることができます。

 

職場見学(事前面談)を最大限に活用する

派遣には、就業前に職場を見学できる機会があります。

ここでは「選ばれる」ことばかりを考えず、自分も「職場を見定める」という意識を持ちましょう。

 

・社員同士がどのような言葉遣いで会話しているか
・デスク周りは整理されているか、それとも乱雑か
・自分が座る席はどこで、周りにはどんな人がいるか
・面談担当者の説明は丁寧か、質問をはぐらかさないか

 

少しでも「ん?」と思う違和感があれば、その直感を大切にしてください。

1ヶ月で辞めることになった人の多くが、「実は最初から少し違和感があった」と振り返ることが多いのです。

 

派遣会社の担当者と本音で話す

派遣会社の担当者は、いわばあなたのエージェントです。

良い条件の仕事を紹介してもらうために自分を良く見せようとしすぎず、自分の弱点や苦手なことも正直に伝えましょう。

 

「以前の職場でこういうことがあって辛かったので、次はこういう環境がいいです」と具体的に伝えることで、担当者もミスマッチを防ぐための精度の高いマッチングを行えるようになります。

 

辞める前に一度だけ考えてほしいこと

退職の決意を固める前に、あえて一度だけ「踏みとどまる選択肢」についても検討してみてください。

もしかしたら、辞めずに解決する方法があるかもしれません。

 

適応障害の壁(3ヶ月ルール)

人間の脳は、新しい環境に適応するのに最低でも3ヶ月はかかると言われています。

1ヶ月目というのは、新しい知識が雪崩のように押し寄せ、人間関係も手探りの状態で、最もストレスがかかる時期です。

 

今感じている「合わない」という感覚が、単なる「慣れていないことによる不安」である可能性もあります。

 

もし、仕事内容自体には興味があり、人間関係も時間が解決しそうなのであれば、あと2ヶ月だけ様子を見てみるという選択肢も検討に値します。

3ヶ月経つと、驚くほど仕事がスムーズに進むようになるケースは多々あります。

 

条件調整の余地はないか

今の不満が「特定の業務」や「特定の時間帯」に集中している場合、派遣会社を通じて派遣先に調整を依頼することができます。

退職というカードを切る前に、「これが改善されれば続けられる」という条件を提示してみるのです。

派遣先としても、新しい人を採用するコストを考えれば、多少の条件変更には応じてくれる可能性があります。

 

円満退職のための最後の日までのマナー

退職が決まったら、あとは最後の日までしっかりと責任を果たすだけです。

ここで手を抜かないことが、プロとしてのプライドであり、派遣会社との信頼関係を守ることに繋がります。

 

引継ぎ資料を作成する

1ヶ月という短期間であっても、あなたが覚えたことや担当したことは必ずあります。

後任の人が困らないよう、メモ程度でも良いので引継ぎ資料を作成しましょう。

ファイルの保存場所、システムへのログイン方法、一連の業務フローなど、自分が苦労したポイントをまとめておくと非常に喜ばれます。

 

貸与品は完璧に返却する

会社から借りているものは、最終日にすべて返却します。

パソコン、周辺機器、社員証、制服、事務用品など、一点の漏れもないように確認しましょう。

 

制服はクリーニングに出してから返却するのがマナーです。

返却漏れがあると、退職後に郵送したり、最悪の場合は会社まで足を運ぶことになり、精神的な負担が増えてしまいます。

 

感謝の言葉で締めくくる

最終日には、たとえ不満があったとしても「ありがとうございました」という感謝の言葉を伝えて去りましょう。

「短い間でしたが、勉強になりました」と一言添えるだけで、お互いの後味を良くすることができます。

 

狭い業界では、どこでまた誰と再会するかわかりません。常にスマートな振る舞いを心がけましょう。

 

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まとめ

派遣社員が1ヶ月で退職することは、決して不可能なことではありません。自分の心身を守るために、合わない環境から離れる決断が必要な時もあります。

大切なのは、雇用主である派遣会社と誠実に対話し、適切な手順を踏んで、最後まで社会人としての責任を果たすことです。

 

短期離職という経験は、裏を返せば「自分に合う環境を本気で探している」という自己理解のプロセスでもあります。

今回の経験を糧にして、次こそは「ここで働けてよかった」と思える職場に出会えるよう、しっかりと準備を進めていきましょう。

 

あなたのキャリアは、ここからまた新しく、より良い方向へ動き出します。

 

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