今月の目標は、災害ゼロを達成するためにまずは災害の再発防止、すなわち「類似災害防止」です。
社内ではフォークリフト関連と交通災害の類似災害が発生しています。労働災害は発生しないのが一番ですが、不幸にして起こってしまった災害の再発防止のためには「原因の調査」が欠かせません。
また、「どうして災害が発生するのか?」という災害発生のメカニズムが分かれば、事前に防止対策を立てることも可能になります。
①Man(人的要因)
心理的要因:場面行動、考え事、憶測判断、ヒューマンエラー
②Machine(機械要因)
機械設備の設計上の欠陥、危険防護不良、標準化不足、点検整備不良
③Media(環境要因)
作業情報不適切、作業動作の欠陥、作業方法不適切、作業空間不良、作業環境不良
④Management(管理要員)
管理組織の欠陥、規定・マニュアル不備、教育訓練不足、健康管理不足
(1) 調査の目的を明確に
再発防止対策にはまず調査の目的が必要です。社内での協力が必要不可欠ですので目的を理解してもらい対策を考えていきます。
(2) 事実の確認
災害や事故の発生状況を聞きとり、災害に関係すると思われるすべての事実を人、物、管理、作業の経過などの面から客観的に明らかにし記録します。
(3) 問題点の抽出
本来あるべき姿、基準と照らし合わせて、基準から外れている事実があれば問題点として記録します。
(4) 根本的問題点の決定
把握された問題点のうち、どれが直接かつ重大な問題かを検討し、これを根本的問題点とします(一つとは限らない)
(5) 再発防止対策の検討
記録をもとに安全担当部門や被災者の所属監督者などと協議して再発防止対策を立案し、承認を得ます。問題点については影響の大きいものから優先順位を決め、対策を立てるようにします。
(6) 対策の実施
立案された計画をもとに、機械設備の改善や安全作業手順、安全教育の実施などの再発防止対策を実施します。
(7) 対策の評価
実施された再発防止対策の効果について、現場の安全衛生パトロールなどにより観察・聴取を行い、設備の改善や新たな手順が標準化され、作業に定着しているか評価を行うことも大事な取り組みです。問題があれば再度問題点を洗い出し、改善していきます。