バーベキュー時はもちろん、部屋の臭いを取ったり水を綺麗にしたり、最近では料理に直接加えるなど、炭の使い方はどんどん広がってきています。
この他にも炭には様々な効果があり、例えば調湿効果を活かして湿気がこもりやすいタンスや押し入れに置いたり、お風呂に炭を入れることで遠近赤外線効果により体の芯までしっかり温めることができたりするなども可能です。
炭は木材を燃やせば簡単に作れると感じている方も多いかもしれませんが、上手に炭を作るためには難しい作業が多く見られます。
今回はどのように炭が作られているのか、そして製炭工場で働くにはどんなスキルが必要なのかをご紹介していきます。
■どのように炭は作られる?
製炭工場では炭を作る際に、まずは原料となる木材を刈りに行きます。
この時、窯の寸法に切り出さないと入らないので調整しながら木材を集めていきます。
窯の中に木材を隙間なく敷き詰めていったら、1日目の窯焚きが行われます。
窯焚きでは窯の口に蓋をすることで、空気があまり入ってこられない状態にし、蒸し焼きにしていきます。
2~3日目には原木の水分を抜いていく作業に入ります。
火は1日目から引き続き燃やしながら水分を抜いていくのですが、白い煙となって水分を逃がすのです。
水分が抜かれた原木は、徐々に炭化が始まっていき、赤熱状態になります。
見分け方としては、今まで白い煙だったのが青くなると炭化されたという合図になります。
炭化が終わった際には酸素を入れず密閉にして火を完全に消していき、窯出しが行われるのです。
ただし、上記は黒炭の作り方で、白炭の場合は炭化が始まってから空気を少しずつ送り込み、白熱状態にさせてから消火させます。
意外と黒炭よりも時間をかけて燃やさなくてはいけないのが、白炭なのです。
■製炭工場で働く際にどんなスキルが必要?
製炭工場で働く際には、基本的にスキルが必要ということはありません。
初心者の方でも十分始められるでしょう。
ただし、製炭工場では窯に付きっきりになることはもちろん、山に入って作業することが多くなってきます。
そのため、山に入ることに抵抗感がある方はあまり向いていない仕事と言えるでしょう。
製炭工場では、木材を切って燃やしているだけではなく植樹活動も行っていたり、山の整備なども行っています。
自然豊かな環境で働きたいという方にはオススメの職種です。
製炭は職人技が必要な部分も多く、最初は行えないものも多いかもしれませんが、徐々に腕を磨いていけば製炭職人を目指すことも可能でしょう。