私たちの日常生活で欠かせない「鍵」は、昔から人々の暮らしの中で役立ってきました。
そんな「鍵」や「錠前」がどんな方法で製造されるのかをご紹介していきましょう。
■「鍵」と「錠前」それぞれの違いとは?
鍵は皆さんおわかりの通り、家の鍵や自転車の鍵など物の開け閉めに必要な道具です。
そして錠は扉などに内蔵されたシリンダーや南京錠など、鍵を差し込んで開閉操作をします。
鍵と錠がセットになっているもののことを錠前と呼び、英語では「ロックセット」と言います。
■鍵・錠前工場の仕事内容
鍵や錠前はどんな手順で製作されているのでしょうか。
それは工場によって様々ですが、ここでは完全オーダーメイドの鍵工場の製作までの流れを見ていきましょう。
まずはクライアントから「こんな鍵が欲しい」という依頼を貰います。
その後の打ち合わせによりどういった目的で使用する鍵なのか、性能はどんな希望があるかなどを具体的に聞き、機能性や形状の提案をしていくのです。
次に、打ち合わせの内容を元に見積書を発行します。
クライアントが見積内容に納得いただいたら、いよいよ鍵の発注となります。
鍵の設計は3次元データを駆使できる専用のソフトで行い、商品の完成イメージを固めていきます。
その後、試作品を製作します。
実際に形にすることで機能性や素材の変更すべき点などが目に見えてわかるようにするためです。
そして加工の作業に入ります。
様々な有利点があることから加工が行われる場所は自社工場です。
加工が終わった部品は製品に組み立てていき、最後は高性能の設備により綿密な品質検査をしていきます。
商品が完成したら梱包、出荷です。
このときも傷やへこみがないように気をつけて行っています。
■鍵・錠前工場にはどんな人が向いているか
まず大事なのは「人々に安全で快適な暮らしを提供したい」、「自分たちの力で防犯に努めたい」という意気込みを持っているかということです。
そして作業内容として金型の設計や図面の作成など技術的な部分が多い現場なので、そういった作業が得意な人はやりがいを感じられる仕事でしょう。
古くからある鍵の工場ですが、最新システムを持った鍵はどんどん登場しています。
その点から技術力を磨いていくことが大事なので、意気込みに追加して向上心のある人も求めています。
また鍵や錠前の製造は当然一人ではできません。営業や商品企画など他の部署の人とコミュニケーションをとりながら製造を進めていかなければならないため、柔軟な姿勢と協調性を身につけることも大切だと言えます。