パート主婦が扶養内で働くメリット・デメリットとは?

 

こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。

パートで働く主婦の方にとって、収入を扶養内に収めるかどうかは、悩ましい問題の1つではないでしょうか。

そこで今回は、扶養とはどのようなものか、詳しく解説するとともに、主婦が扶養内で働くメリット・デメリットをご紹介します。

また、2023年から始まった扶養を超えても手取りが減らない支援策についても説明するので、働き方に悩んでいる方はぜひ最後までお読みください。

 

 

■扶養内で働くってどういうこと?

 

扶養内で働くメリット・デメリットを知る前に、そもそも扶養内で働くとはどのようなことなのか、ポイントを押さえておきましょう。

 

 

・扶養内で働くとは?

 

扶養とは、経済的な理由などにより、自分の力だけでは生活するのが難しい家族や親族を援助することをいいます。

扶養には「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」の2つがあり、それぞれ収入上限が定められています。

この収入上限が「壁」と呼ばれ、103万円の壁、130万円の壁といった具合によく使われています。

 

 

・税法上の扶養とは

 

妻の年間パート収入が基準額以下の場合、扶養者である夫には配偶者控除が適用され、夫の所得税と住民税が減税されます。

この所得税と住民がかかるかどうかのボーダーラインを「103万円の壁」といいます。

 

 

・社会保険上の扶養とは

 

社会保険上の扶養とは、夫の会社の社会保険に扶養として入ることを指します。

社会保険上の扶養になると、自身で国民年金保険料や健康保険料を支払わなくて良いため、これらにかかる負担を軽減できます。

ちなみに社会保険上の扶養には、「106万円の壁」と「130万円の壁」の2つの壁が存在します。

130万円を超えると夫の扶養から外れるため、自身で社会保険に加入する必要があり、勤務先で社会保険に加入すれば保険料は会社と折半になります。

個人で国民年金や国民健康保険に加入する場合、全額自己負担となります。

また、130万円を超えなくても、勤務先の従業員数や週の所定労働時間など、定められた条件を全て満たしている場合、106万円で扶養を外れ社会保険への加入義務が発生することがあります。

そのため、勤務先によっては、扶養内で働くためには106万円以内に抑えなければいけません。

 

 

■主婦が扶養内で働くメリット

 

主婦が扶養内で働くメリットについて、詳しく解説します。

 

 

・夫の税金負担を減り手取りが増える

 

1つめのメリットは夫の税金負担が減ることです。

妻は扶養の場合、夫は配偶者控除や配偶者特別控除の対象になり、適用されれば本来負担しなければならない税金の額が減るため、手取りが増えます。

妻が扶養に入ることで得られる減税効果は収入にもよりますが、だいたい5~15万円程度です。

 

 

・保険料を支払わなくても健康保険に加入できる

 

2つめのメリットは夫の扶養であれば、夫の勤務先の社会保険に加入できることです。

健康保険料を支払わなくても健康保険の被扶養者として保険証を貰えるため、医療機関を3割負担で受診できます。

なお、妻が扶養に入ったからといって夫の社会保険料が増額されることはありません。

 

 

・年金保険料を納めなくても年金がもらえる

 

3つめのメリットは夫の扶養であれば、妻は国民年金の第3号被保険者となる点です。

扶養なら健康保険同様、年金保険料も支払わなくても、将来国民年金を受け取ることができます。

 

 

■主婦が扶養内で働くデメリット

 

扶養内で働くことは税金負担が減るなどメリットがある一方で、デメリットも存在します。

ここからは、扶養内で働くデメリットについて見ていきましょう。

 

 

・年収を抑える必要があるため働き方に制限ができる

 

扶養に入るには、年収を103万円や130万円以内に抑える必要があります。

そのため、扶養に入りながら働くには、パート以外の選択肢は難しいのが現状です。

また、上限ギリギリで働いている場合、勤務時間調整をしなければならないこともあり、勤務先に負担をかける可能性があります。

 

 

・年金の受取額が少ない

 

扶養に入れば、自分の年金保険料を支払わなくても年金を受け取れます。

しかし、受給できるのは国民年金のため、厚生年金に比べ、貰える金額は少ないです。

扶養を外れ、自ら社会保険に加入すれば、年金保険料の負担は増えるものの、将来貰える年金額を増やすことが可能です。

 

 

■新しくスタートした扶養を超えても手取りが減らない支援策とは?

 

扶養内で働くことを選ぶ理由は、人によって様々です。

「子どもが小さいうちはパートで」という人もいれば、「もっと働きたいけれど扶養を外れるのは困る」という人もいるでしょう。

扶養を外れると税金負担が増え、手取りが減ることから、仕方なく扶養内という働き方を選んでいる人も少なくありません。

しかし、人材不足が著しい昨今、働きたいのに収入を制限することは経済や雇用創出に影響を与えるとして、政府によって新たな施策が導入されることになりました。

それが「年収の壁・支援強化パッケージ」です。

これは、パートやアルバイトで働く方が年収を意識せずに働ける環境づくりを後押しするためのもので、2023年10月から2年間は従来であれば扶養を外れる働き方であっても、扶養を外れずに済むというものです。

この施策では、「106万円の壁」「130万円の壁」の2つの壁に対応した環境づくりを支援しています。

例えば、「106万円の壁」対応では、パートやアルバイトで働く人の厚生年金や健康保険に加入に合わせ、所定労働時間の延長や賃上げによる基本給の増額など、手取り収入を減らさない取組みを実施している企業に対し、労働者1人あたり最大50万円の支援を行っています。

また、「130万円の壁」対応では、繁忙期などで収入が一時的に増え年収130万円を超えたとしても、事業主がその旨を証明することで、扶養を外れずに済むようになります。

詳しい内容は厚生労働省のホームページからも確認できるため、働き方に悩んでいる方は、ぜひチェックしてください。

厚生労働省:年収の壁・支援強化パッケージ
https://www.mhlw.go.jp/stf/taiou_001_00002.html

 

 

扶養内で働くことを選ぶ理由は人によって様々です。

しかし、2023年10月から2年間であるものの、年収の壁に対する支援も行われています。

「もう少し収入を増やしたい」「扶養を外れずに済むように働きたい」など、働き方に悩みや不満がある方は、ぜひヴェルサスまでご相談ください。

ヴェルサスでは、一人ひとりの希望に沿った勤務先をご紹介します。