こんにちは!ヴェルサスのブログ担当です。
年々、非正規として働く方が増えてきましたが、そこで気になるのが雇用保険についてです。
「そもそも雇用保険は正規社員だけでは?」と考えるかもしれませんが、条件次第で加入義務が生じるケースもあります。
この記事では、アルバイトは雇用保険に入るべきかに加えて、雇用保険加入の条件などをご紹介します。
■雇用保険とは?
雇用保険とはどんな保険なのでしょうか?
雇用保険制度は、労働者の生活および雇用の安定、就職促進のためにある制度です。
失業した方や教育訓練を受けられる方などに対して、失業等給付金を支給し、失業の予防、雇用状態の是正および機会の拡大などを行うものです。
社会保険制度の一つであり、加入条件を満たした場合は加入必須です。
気になる加入条件ですが、「31日以上継続して雇用の見込みがある」「1週間の所定労働時間が20時間以上」となります。
シフト制の場合、1週間でも働く日数にバラつきが出てしまいますが、このような場合は平均等を用いて計算します。
雇用保険ですが、雇用形態は関係なく、条件をクリアした人が対象です。
健康保険、扶養に入っている場合でも、加入条件が満たされて入れば加入しなければなりません。
■雇用保険の保険料は?
雇用保険の保険料は、事業主と労働者の両方で負担します。
被保険者の負担する雇用保険料は、毎月の賃金や賞与に雇用保険料率をかけた金額で算出されます。
この金額を毎月の給与から天引きして徴収します。
条件を満たしているにも関わらず加入していないと、6ヶ月以下の懲役、もしくは30万円以下の罰金に処する可能性もあります。
虚偽の申告も罰則対象なので、自分自身が加入している条件に当てはまるかどうかを確認してみましょう。
■雇用保険で受けられる給付は?
雇用保険に加入していると、いざという時に給付を受けることができます。
受けられる給付は以下の通りです。
【給付内容】
・基本手当(失業手当)
失業手当は、失業した際に一定の生活保障をしてくれる制度です。
離職の理由によって給付される金額や期間が変わる可能性があります。
・就業促進手当
失業手当において一定数所定給付日数を残して就職した場合に支給されます。
失業者は、所定給付日数分について失業手当を受給したいと考えて、期間内に再就職する意欲が消極的になる可能性があります。
しかし、就業促進手当によって早期再就職を促します。
・技能習得手当
公共職業訓練等を受講する場合に支給される給付金です。
雇用保険受給者が職業苦連を受ける際の手当であり、雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上、求職申込手続き済み、積極的な就職を検討している方などが決まりとなります。
受講手当と通所手当があり、受講手当は1日500円で上限額が2万円です。
通所手当は自宅からの交通費であり、公共交通機関なら通勤定期代、自転車やバイクなら距離に応じたガソリン代が支給されます。
・教育訓練給付金
一般被保険者等もしくは一般被保険者が厚生労働省の指定した教育機関で訓練を受けた際に受講費用の一部に相当する金額を支給するものです。
教育訓練給付金の支給金額は、教育訓練経費に対する割合で決められています。
・育児休業給付金
雇用保険に一定期間加入している場合、育児休業給付金の対象になります。
1歳未満の子供を養育するために育児休業をした被保険者で、育児休業開始前の2年間に賃金支払基礎日数が11日以上の付きが12ヶ月以上、1支給単位期間中に働いた日数が10日以下、もしくは働いた時間が80時間以下になるのが条件です。
・介護休業給付金
雇用保険加入者が家族の介護のために休業した際に受け取れます。
要介護状態にある家族の介護のために、事前に会社に申し出た休業日が支給対象の日となります。
時間単位で年に5回まで取得できる介護休暇と、介護休業は別の制度なので間違えないようにしましょう。
・高年齢雇用継続給付金
60歳以上65歳未満の従業員に支給される給付金です。
60歳になった時点とその後の収入を比べた時、60歳到達時点の75%未満となっていた場合に支給されます。
アルバイトであっても、該当すれば受けられる給付金です。
■雇用保険に入れないアルバイトはいる?
雇用保険は雇用形態に限らず、条件が合っていれば加入できますが、適用部外者になった場合は加入できません。
適用部外者は、家事使用人、海外支店などで現地採用された人、学生のアルバイトも加入できません。
ただし、通信制や夜間部などの学生は対象外です。
他にもダブルワークをしているケースでは、2つの事業所で雇用保険に加入することはできません。
この場合は、生計を維持する上で主たる賃金を受ける方で被保険者になります。
自分がどこに当てはまるかわからないという場合は、ハローワークに確認すると対象かどうでないかを教えてもらえるでしょう。
■会社のミスで未加入に!?トラブル事例を紹介
まれに、加入条件をクリアしているのに雇用保険には未加入だったというケースも起こっています。
どのようなケースで起こるのでしょうか?
・会社が手続きしない
社会保険適用事務所であるにもかかわらず、会社が手続きをしてくれないケースがあります。
給与明細で雇用保険料が控除されているか確認すると、自分が加入しているかどうかが判断できます。
経営者が加入条件を知らずにアルバイトは未加入のままだと思い込んでいるケースもあるので、確認してみると良いでしょう。
・引かれていても未加入
給与明細には雇用保険料がきちんと天引きされているにもかかわらず、会社が手続きを忘れていたケースがあります。
このような場合、退職時に失業手当をもらうことができずに初めて発覚することが多いです。
雇用保険は原則2年までさかのぼれますが、給与明細で保険料が2年以上引かれていることがわかれば手続きしてもらいましょう。
・適用事業所の届出をしていない
会社そのものが雇用保険の適用事務所の届け出をしていないケースです。
このような場合、労働保険の成立もしていない可能性があり、労災保険にも加入されていない可能性があります。
雇用保険と聞くと、アルバイトは関係ないような印象がありますが、実際は雇用形態に関係なく条件が満たされていれば加入対象になります。
しかし、このような仕組みを知らずに正しい制度が受けられずに困ることが多いので、再度給与明細などを確認してみましょう。
わからない場合は、ハローワークでも教えてくれます。
ヴェルサスでも、働いている方の加入条件などを把握しています。
制度についても熟知しているので、不安な点があればお気軽にヴェルサスまでご相談ください。