2023年8月 見直そう、工具や機械の取扱い

今月の目標は「切れ・こすれ事故防止」です。

 
「切れこすれ」は、仕事中身近に発生する災害とも言われています。過去に電動のこぎりに木くずが溜まり、指で除去しようとして受傷しています。幸い軽傷でしたが、重大事故になる事例です。

 
下記内容を参考に、切れこすれ災害防止に取り組んでください。

 
 

1. 「切れこすれ」の代表的な事故発生要因と対応

①木材の電動カッター部分に木くずが溜まり、設備を停止せずに指で除去する。
【要因】稼働中に手を出した不安全行動
【対応】電動カッターの停止を確認しハイエアー・治具等で除去する。(作業手順書を活用した安全教育で徹底する)

②カッターで段ボール箱開梱・ひも切断時よそ見をしながら作業をした。
【要因】安全意識の低下・不安全行動
【対応】刃物使用時は必ずカッター部を見ながら作業する。(危険性を教育で徹底し安全意識の高揚を図る)

③刃物の切れが悪いのにそのまま作業し力を入れ作業したら指を切った。
【要因】カッターの定期交換ミスの不安全状態
【対応】刃物の点検・手入れ・定期交換を標準化して作業者へ教育を行い徹底する。(切れない刃物は災害の要因であることを周知する)

④木材・鉄板・ガラス・パネルの(ギザギザ・鋭利)な部分に気づかず作業した。
【要因】危険予知不足の安全意識の低下
【対応】この作業は切創防止手袋の着用を義務付ける。(鋭利な部分、ギザギザの無いように工夫する)

⑤刃物使用作業の危険性を知りつつ自分の不注意・慢性で作業した。
【要因】安全意識の低下・不安全行動
【対応】刃物の危険性を安全教育で徹底し作業者の安全意識の高揚を図る。(教育後職場巡視でフォローする)

⑥動力で動くシャー(shear)・切断機のカバーを外したまま作業した。
【要因】安全装置無視の不安全状態・不安全行動
【対応】指が入らないカバーにして、外したら作動しないインターロックを導入(インターロックの正常の可否の確認を標準化する)

⑦切創防止手袋を着用せずに作業した。
【要因】ルール無視の不安全行動
【対応】切れこすれの可能性のある作業は、切創防止手袋着用を義務付け安全教育で作業者に徹底する。(危険性を周知し職場巡視でフォローする)

⑧丸い物・硬い物を切る時物が動き指を切った。
【要因】危険予知不足の安全意識の低下
【対応】安全な作業徹底のため作業の標準化をして作業者へ徹底する。(危険性を周知し職場巡視でフォローする)

 

2. 切れこすれ防止策
*切れこすれのヒヤリハットを吸い上げて、本質安全化と保護具の工夫を進め作業者に危険性を周知徹底する。
*安全教育の実施で安全意識の高揚を図る。
→作業標準の整備と見直しをする。

 

刃物使用の作業はもちろんですが、全ての作業に「切れこすれ」の危険性があると思いながら作業をしましょう。