鉛筆工場の仕事内容 鉛筆ができるまで

鉛筆工場

 

鉛筆は、お絵かきや勉強などに必ず使うものとして非常に身近な存在です。
最近では、シャープペンシルやボールペンなどが多く出回っているため鉛筆の重要が年々減ってきていますが、逆に学生の間で鉛筆を使って書いている人もまた増えつつあります。

 
書き心地が良く、鉛筆の素材を有効利用した文具なども出てきていることから今後ますます注目が高まっていくでしょう。
そんな鉛筆工場での仕事内容や、働くにはどんな人が向いているのかを紹介していきます。

 

 

■鉛筆工場の主な仕事内容

 

 

えんぴつの基本的に作り方をご紹介しますね。

 

【芯を作成する】
黒鉛・粘土・水をミキサーでよく練り混ぜて、芯の太さに切り揃えます。
乾燥させた後、容器に入れて1000~1200℃の炉で焼き、油を染み込ませ冷まします。

 

 

【板のみぞ入れ】
鉛筆の軸となる板は小さく加工した後、金属の刃を使って半円型のミゾを入れていきます。
商品によってミゾの深さを調節していきますが、ミゾに芯をはさんだ時どのくらい光がもれるかもチェックします。

 

 

【芯を入れてはさむ】
ミゾを入れた板に接着剤を塗った後芯をはさみ、プレス機を使って上下から力強く抑えつけて翌日まで乾かします。
専用の乾燥室で一晩保管し、接着剤をしっかりとくっつくまで待ちます。
赤・青の2色使いの鉛筆の場合は、通常の半分の長さの芯をまとめて2本ともミゾに入れてはさみます。

 

 

【削り作業】
一枚の板の状態から、専用機械を使って綺麗に削っていきます。
ミリ単位で刃の調節を行い、片面ずつ丁寧に削ります。
一枚の板に対して、だいたい9本の鉛筆ができますが形は六角形や丸など商品によって様々です。

 

 

【色付け】
ゴムの穴からインクが出てくるところに、鉛筆を通していく作業を5~7回繰り返し行います。
インクはベルトコンベアが流れていく間に自然乾燥させ、最後に透明のビニールコートをしていきます。

 

 

【文字をつける】
鉛筆に金色や銀色のロゴを印刷します。
機械の設定で自動的に2本の棒が回り、印刷面を変えながら文字を打つことも可能です。

 

 

【両端をカッターでそろえる】
鉛筆の両端を円盤型のカッターによって、高速回転で長さをそろえていきます。
切っていく作業は機械によって行われますが、きちんと両端が整っているかは手作業でのチェックになります。

 

 

【箱詰め・袋詰め】
完成した鉛筆を箱や缶、ビニール袋の中に入れます。
梱包された鉛筆は工場から文具店などへ運搬します。

 

 

■鉛筆工場で働くにはどんな人が向いている?

 

 

特に必要なスキルや資格は求められませんが、工場で働いたことがある経験者は優遇されるでしょう。
長時間立ちっぱなしだったり、同じことを繰り返す作業が多いので、コツコツと地道に取り組める意欲がある人、集中力が高い人を求められます。

 
穴あけ作業やカッターを使用した機械を扱う場合は、危険を伴うリスクも考えておかなければいけません。
製造した商品はお客様の手元に渡るため、髪の毛や異物などが混入しないよう身だしなみの注意が必要です。